4-4
タイツさんは、僕の質問に
「おお! ソラマメ、お前もキャットタワーの神聖な歴史に興味が出たのか!?」
「う、うん、まあ……」
「これはな、遥か
「にゃ!?」
「実はお前達が見ている部分、これは船の
トウモロコシ型の黄金色の部分は、船首の部分!?
「じゃあ、この下に……?」
「ああ、船の下方部が埋まっている。我々の祖先である
「にゃあ……知らなかったにゃあ! 凄いにゃあ!」
「そうだろう、そうだろう。この島のモンは全然過去に
ウンウン、と自分が
でも僕は、今の話で少し気になった部分があった。
「でもさ、タイツさん。キャットタワーから知恵を貰うって、どういう事?」
「にゃ?」
「だってキャットタワーってお船なんでしょ? お船から知恵を貰ったの? 神様から知恵を貰ったんじゃなくって?? その間、神様は何していたの? 今、どこに居るの?」
「にゃ、にゃに……?」
タイツさんは、目を泳がせて言葉に詰まり、固まった。次第に足先から、ブルブルと
跳び上がる僕とコマリ。
「ええい! とにかく、キャットタワーから知恵を貰ったんだ! 貰ったからには貰ったんだ! それで良し! 神聖な物に、疑問なぞ抱くな!」
「そ、そんな
竹ぼうきをブンブンと振り回し始めたので、僕は、ぼけーっとしていたコマリを引き連れて、中央広場から逃げた。
「逃げるなー! そして、新聞に記念祭はキャットタワーのご
「は、はいぃ~!!」
(ΦωΦ;)&(*ΦωΦ*)?===333
中央広場から逃げ切った僕たち。
街道で立ち止まり、ハアハアと息を整えていると、コマリがプッと
そして、ケラケラと笑った。
「マメ、オモロ」
「にゃ?」
「マメ、ココ、オモロイヨ」
コマリが指差した僕の頬を触ると、左右の
僕はピンピンと引っ張って直すが、より一層波打った。
細かくウェーブした髭を見て、お腹を抱えて大笑いするコマリ。
そんなコマリを見ている内に、僕も何だか楽しくなって、二匹して草原に転げてずっと笑い合った。
――しばらくしてから、お互い落ち着いて。笑い疲れたお腹を休めるために、草原で寝そべっていると、コマリの方から、すーすーと寝息が聞こえてきた。
「……にゃ? コマリ?!」
顔を
うそ、寝ちゃったの? 寝つき早いな。さすが、お姫様……。
起こそうかと思ったけれど、あんまりに気持ちよく寝ているので、起きるまで僕も少し昼寝するかなぁ……と、目を
「コマリ? ソラマメ?」
ハヤテの声がして、パチリと目を開けた。
僕を覗く美形猫は、その片手には
「お昼ネ、デスカ?」
「うん、そうだよ。ハヤテは、お仕事、終わったの?」
「ハイ」
ハヤテは、運動神経が
「ソラマメも、オシゴト、終わりマシタ?」
「うん、外回りはね。今ね、キャットタワーに行ってきたんだよ」
そう言うと、ハヤテも顔つきが厳しくなった。そして、しばらく考え込んだ後、口を開いた。
「……ソラマメ、キャットタワーは、アブナイヨ」
「……にゃ?」
「キャットタワーは、
「……にゃ……?」
ハヤテは、コマリが寝ているのを
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