それはただの森だった

影神

迷い森



男1「ったく、どうなってんだよ!!」


男2「わかんねえよ!!」



俺達は軽いパニックになっていた。


男1「美由希!!」



ガサッ、ガサッ、



携帯の灯りで自分の周りを照らすも、


辺りは生い茂った草木で遮られていた。



男1「拓篤。警察呼ぶべよ??」


拓篤「なに言ってんだよ!


察来る間に、探せんだろうが。。」



ガサガサ、、


拓篤「美由希??」



隼斗「何だよ、、脅かせんなよ。


トイレでもしてたのか??」


揺れる草木が異様に揺れている。


まるでデカい物が動いてるかの様に、、



拓篤「隼斗、、


それ、、



違う。。」


美由希じゃない。


そう、感じた。



隼斗「、、えっ??」


生臭い臭いと、獣の臭いが混じった様な、


今にも吐き出しそうな臭いがした瞬間に。



ゥウゥウゥヴ!!



そう、何かの唸り声が響いた。


「うわぁああああ!!」



俺は逃げた。


隼斗を置いて。



隼斗「拓篤、、」


ウヴゥウウウヴウ!!



ガサガサガサガサ



身体が。心で考えるよりも先に。



"逃げろ"



と警報を鳴らしていた。



ぶつかる草木を気にせずに、


我武者羅に走り続けた。



隼斗の事を考える余裕すら無かった。


得体の知れない何かは、確実に近付いて来ていた。



身体が切れている痛みすらも感じない程に。


心臓はバクバクと鼓動し、



「ハアハアハアハア」



俺の息使いだけが、耳の奥へと響いていた。















>>行方不明 


>>朝






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