太陽なんか眩しくてスマホのほうが素敵にゃんだ~?

ホラーにみせている。
現代社会に生きる私達へ警鐘を鳴らすような作品。

書き出しが変わっている。
電車に備え付けられている窓の説明がなされている。
読み終えたとき、少女が窓を開けたあら風が吹き、ようやくみんなが顔を上げたので、笑って窓の外に身を投げたのかと考えた。

おかっぱの赤いワンピースの女の子は何だったのか。
「残るは宵の空。反対には真っ赤な太陽」
つまり、人間の周りで移りゆくあらゆるものの代表、太陽の擬人化といっていい。

風が吹いて、手元から顔を上げた乗客。
差し迫った危機感が身近に起きなければ、周囲をみようとしない現代人。
その姿を見て、少女はふふっと笑う。
おそらく安心したのだ。
乗客はみんな人形かと思ったけど、ちゃんと生きてたんだ、と。