第3話 今後の方針
マサオとは名前を付けた後がっちり握手をした。手はごつごつとしていたが、とても暖かかった。すると、マサオが地面に座ったので僕もその隣に座った。
「リュウジ、これからどうするんだな?」
「んー、そうだなあ…。特に決めてないけど、可能であればどこかの町でお店を開きたいなぁ。なんて思っちゃったりしてる」
まぁ僕のステータスを見る限り、そのぐらいしかできることがないからな…。
「おー!それは素晴らしい目標なんだな!おで、リュウジの目標のために頑張るんだな!」
「ありがとう!それでさ、もしよかったらなんだけど、マサオができることを僕に教えてもらうことって可能かな?」
「ぜ、全然いいんだな!リュウジは鑑定を使えるか?なんだな」
確か僕のステータスの中にそんなものがあったような?
「うん!使えるよ」
「おお!やっぱりリュウジは才能があるんだな!早速だけど、おでに向かって鑑定をかけてみてほしいんだな」
へえ。これって他人にもステータスがあるってことなのかな?
「〈鑑定〉!」
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名前:マサオ Lv.36
種族:小鬼族 23歳
職業:なし
固有スキル:【弱者を率いる者】…自分よりレベルが低いものを攻撃から守るとき、ダメージを半分にする。
スキル:棍棒術5…棍棒を操る技術。
統率力5…味方を指揮する技術。
ガード3…味方1体を攻撃の15%かばうことができる。
武器:なし
防具・上:なし
防具・下:汚い腰布
アクセサリー:ゴブリン・キングの王冠
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ほうほう。
とても強いではないかマサオ君!
あれ?この世界にはレベルなんてものがあるの?
Lv36!?僕のステータスにレベルみたいな項目なんか微塵もなかったけど!?
すると、後ろのゴブリンの集団から突然、マサオまでとはいかないがゴリゴリマッチョのゴブリンと、ローブを羽織って杖を持っているゴブリンが出てきた。
「お初にお目にかかる親友殿。吾輩、ゴブリン・ロードを務めておりました」
「同じく、私もゴブリン・ロードを務めておりました」
「「どうか我らにも親友殿から名前を授けてはいただけないでしょうか?」」
なんとこの2人も僕から名前をもらいたいのか!?僕にはネーミングセンス何てものは一欠けらもないというのに…。まあ名前で呼び合える仲間が増えるのはいいことだしつけてあげようかな。
「うーん、そうだなぁ。じゃあ筋肉マッチョの君はゴブノスケ、そっちのローブの君はゴブキチなんてどうだろう?」
「ガッハッハッハ!ゴブノスケ、それが吾輩の名前なのですな!ありがたい限りですわい!」
「ゴブキチ…素晴らしい名前ですね!ありがとうございます!」
2人ともこの名前を大変気に入ってくれたようだ。
よかったよかった。
「そうだ!君たちも鑑定していいかい?」
「「もちろんいいですよ!(ですぞ!)」」
さてさて、何が出るかな~。
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名前:ゴブノスケ Lv.28
種族:小鬼族 21歳
職業:元小鬼族の大臣(ゴブリン・ロード)
固有スキル:【小鬼流・大岩潰し】…相手に向かって大きく跳びかかり、大剣を叩きつける。
スキル:剣術4…剣・大剣を扱う技術。
怪力4…5分間筋力を大幅に向上させる。(再使用まで日をまたぐ)
裁縫3…布製のものを作る技術。
武器:石の大剣
防具・上:なし
防具・下:汚い腰布
アクセサリー:なし
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名前:ゴブキチ Lv.28
種族:小鬼族 21歳
職業:元小鬼族の大臣(ゴブリン・ロード)
固有スキル:【小鬼流・極上の業火】…相手の強さと自分の強さに比例して威力を大きくすることができる。
スキル:火魔法4…魔素を使用して火を操ることができる。
技:着火、ファイヤーボール、ファイヤーアロー、ファイアウォール
土魔法4…魔素を利用して土を操ることができる。
技:土移動、アースボール、アースウォール、土変換
料理3…料理する技術。
武器:石の杖
防具・上:隠蔽のローブ
防具・下:汚い腰布
アクセサリー:なし
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はぁ…。
みんながっつり戦闘向けのスキルばっかり持ってるじゃないか…。
どうして前の世界の僕はもっと強くなりたいと思わなかったのだろうか…。
そんなくだらないことを考えながら、マサオたちと今後どのように行動していくのかを話し合った。
その話し合いで決まったことは大きく分けて3つ。
その1
お店を開くとして扱う商品は魔物の素材や木材、石材などにする。
その2
世界の危機を救うためにもお店を開く場所は行動しやすいドスラニア王国内にするということ。
その3
お店を経営するうえで、帳簿などを管理する仲間・人手を集めるということ。
マサオたちには王国の宰相が世界を滅ぼそうとしているので、方法はまだ考えていないがその計画をぶち壊したいということを伝えた。
マサオたちは快く引き受けてくれた。
だがここで1つ問題が出てきた。誰を町に連れて行くかで大きく揉め始めたのだ。
マサオ、ゴブノスケ、ゴブキチは連れて行くとして、あと最低二人は必要だと考えている。その結果、その場にいた40人全員連れて行けと言われさすがに無理だと答えたら、先ほど話した通り、僕を追いかけまわし始めたのであった。
うーん。どうしたものかなぁ…。
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