捜査 その一

第10話 捜査依頼

 最近、この町でおかしな死亡事件がたくさん起こっている。ある、若手警察官は壁に貼ってある付箋を目にした。これまでの死亡事件のメモだ。


 最近の、未解決死亡事件メモ

 1、人気ユーチューバー・近井公望ちかいきんもち(チキチキン)

 2、ユーチューバー・高比良廉たかひられん(ニンジャ廉)

 3、ユーチューバー・大友昌磨おおともしょうま(ショウっち)

 4、中学生・北岡真也きたおかしんや

 5、高校生・浜岡潤夫はまおかじゅんお

 6、老人・金子厚哉かねこあつや

 7、人気小学生ブロガー・尾宮龍平おみやりゅうへい(リュー)

 8、囲碁棋士・田上舞奈たがみまいな

 9、ネット警察官・古屋讃歌ふるやさんか

 10、学芸員・根尾新ねおあらた


 どれも、全く手掛かりがつかめず。殺人かどうかも何も分かっていない、難事件の塊だ。捜査で分かったのは、ユーチューバーや、ユーチューブを見る学生が多いことである。老人・囲碁棋士。ネット警察・学芸員に関しては、現在捜査中だ。

 それにしても、ネットを専門にした警察、古田讃歌は仲が良かったから、葬式はすごく寂しかった。男のくせにと言われるのか知らんが、お構いなしに号泣していた。


 そんな時、相談員の山北が入室してきた。

「やあ、従動。元気かい?」

「元気だけど」

「これから、動ける? なんか仕事ない?」

「今はあんまりない。仕事も最近は空いている。あんまり事件の依頼来ないからさ。この殺人事件、かなり不明だから解き明かしてみたいと思ってたんだけど・・・・・」

「空いているならよかった。実は、捜査の依頼なんだけど・・・・・」

「やった!」

 彼にしては、初めての殺人事件の捜査だ。舞い上がっていると、山北が言ってきた。

「いや、殺人ではないんだ。ある奇妙なショッピングサイトのことなんだ」

「ショッピングサイト? 奇妙な? どういうことだよ」

「そのまんまさ。取り合えず、説明するから・・・・・おっと電話」

 山北はそこの電話を取った。

「もしもし、○○警察署、山北です。はい。はい・・・・・? 何ですか? 殺された? 分かりました。すぐに対応します。お電話ありがとうございます」

 山北が焦っている。

「えっと、とりあえずそのサイトを説明しよう」


 山北に、相談室に通された若手警察官はサイトのことを聞いた。

 魂コレクターズというサイトで、すごく奇妙なサイトだから、一応調べてほしいと、飛行機の女性パイロット、山野辺温子やまのべあつこが言っていたらしい。ということだが、ここで新たな知らせが入ったのだ。

「山野辺温子が死んでいたらしい」

「何?! 死んでいた?! どういうことだ」

「分からない。だが、また未解決の不思議な殺人事件かも知れん。取り合えず、調べてみよう。上司に報告だ」


 というわけで、そのことについて報告したら、彼は魂コレクターズの捜査を任された。殺人事件の解読を心待ちにしていた彼はがっかりしたが、言われたばかりは任務を遂行するつもりだった。

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