第3話お局様

会社に万年平の女事務員が我らの課に一人いた。コイツは15年ほど働いていたが、8時5時の楽な仕事なので、給料が僕よりも安い。

僕は基本給が17万円で、残業代が10何万、あと手当てで20代にしてはいい給料をもらえていた。夜中の仕事をしたりして、会社にシャワー室とベッドがあるので泊まり込みの仕事をしているんだから、給料が高くて当たり前田のクラッカー。

だが、お局様は残業代を横領し残業なんてしてないのに、お局様に残業代がついていた。

口ぐせが、

「私に逆らったら、給料減っちゃうよ~」

だった。


ある月、お局様とケンカしたら給料が19万円だった事がある。

僕が資料室で書類を1000枚ほどチェックしてカーボン用紙を挟んでいたら、お局様が資料室に来てタバコを吸いながら、僕の作業をじっと終わるまで見ていて、終わると、

「カーボン用紙逆。やり直し!」

と、言いやがった。間違った僕が悪いが、最初から眺めていたお局様は嫌がらせをしたのだ。

このお局様は、あだ名が『ナマズ』である。

これも25歳の時の、嫌な思い出である。

今なら、殴っていたかも。

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