えらべル。

 いつものバス停にて――




「ウチのバ~キンがワッパ~に合うサイドメニュ~のアイディアを募集?」


 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。




「ワッパ~に合うもの……肉だし、ビ~フパティだし……」


 そんな事を言いながら考えを巡らせ、




「ビックワッパ~? ビ~フパティを4枚使ったデッカいワッパ~とか」




「ここにジャガイモぶそくでポテトがだせないから、かわりのモノを――って、かいあるよ」




「ポテトのかわり?」




「そそ。マックとかでもいっちばんうれてる。ハンバ~ガ~よりもうれてるポテトだよ」




「それはみんなセットにするからよ。実際にドリンクとポテトとパイとハンバ~ガ~がえらべたら、きっとビックマックあたりを選ぶわ」




「ハンバ~ガ~のおともにハンバ~ガ~えらぶのっ!?」




「肉と肉は合うのよ!」


 月夜が自分の中の常識を堂々と語る。




「そっかなぁ~?」




「そ~よ。みんな仕方なくポテトにしてるのよ! 選べないから、これしかないから、消極的にポテトなのよ」


 やたらとポテトをディスりはじめる。




「だから、いっそドリンクは固定にしてもう一個は選べる感じにすれば、全解決よ!」




「それでハンバ~ガ~とハンバ~ガ~?」




「そそ。ハンバ~ガ~、ハンバ~ガ~にドリンク」




「ん~……ポテトがイイかなぁ~」


 月夜のアイディアにそう洩らすイブキだった。

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