楽しい交尾4

浅貴るお

勝者、この先には

 タンタンとカンカンと言う二頭のオスパンダが、メスパンダ・ミンミンをめぐって争っていた。

「がうがうがう!」

「がわー!」

 威嚇し会う二頭のパンダ。

「あのメスは俺がもらう!」

「俺だ!」

 二頭の頭突き合いが始まる。

 ガツッ、ガッ。

 鈍い音が響く。

「俺のものだ!」

「俺のだ!」

 お互いに拳の応酬。

「やるな」

「お前こそ。たが、これならどうだ!」

 カンカンが大きく足を振りかぶる。

「とりゃー!」

 足を振り上げようとしたとたん。

 つるり。

 転倒してしまった。がーー

「ギャアアー!」

 タンタンが悶絶した。

 転んでしまったカンカンだが、運が良いことに、偶然タンタンの金的蹴りに成功していた。

 起き上がるとタンタンがタマタマをえ両手でおさえながら、悶絶している。

 数秒、事態を飲み込めずいたカンカンだったが、事態を飲み込むと、昇龍拳しながら喜んだ。

「よっしゃーあ!」

「うううう」

「ミンミン。俺とつがってくれ!」

 カンカンは勝者として、ミンミンに声をかけたが、悲しい答えが返って来た。

「ごめん私、今、発情期じゃないの」

 そう答えて、ミンミンは去って行った。

「うそーん」

 カンカンはうなだれた。

 うなだれていると、やがてかたを叩かれた。振り返ると、片手で股間を押さえているタンタンが言う。

「なあ、こうなったら、俺とやらないか?発情期なんだ今」

「そうだな。俺も発情期だしな。じゃあ、お前ナットな」

 こうして、二頭はオス同士にもかかわらず、おっぱっじ始めたのだった。

「お前最高!」


終わり


 

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