5番目のるい君

食連星

第1話

うわっまじですか…


僕ベッドの上、

大事な部分だけ出てる。

ついでに握りしめてる。


3番目の兄ちゃん、

勝手に僕の部屋のドア開けてる。

「るい大丈夫?」

って、いつも、そんな風に呼ばないのに。

心配してるから余計質が悪い。


…取り敢えず

閉めて欲しい。

鍵が必要だ。


あ…

大事な部分だけ

お辞儀した…



同級生のまこが

凄いのあるよって言って飛ばしてくれた。

なんか、それだけで1日気が気じゃなかった。

早く帰って動画確認したい。

見たい見たいみたい。

それ一択。

それ一心。


なんか、もう色々そこそこで

部屋籠る。

イヤホンつけて、

一応漏れてないよねって、

好きな子たちの曲流して確認。

おっし、いける。


無修正の結合部いいな。

めちゃくちゃ好きな子じゃなくてもいいから、

そこそこ好みの子に同じ事したい。

それくらいでいい。


あぁ至福。

やばい。

気持ちいい。

てな流れ。

声出てた…?

うっそだー…

まじか…


シーツとか諸々汚したくないから、

上向いてて、

丸見えだし。

腹で受けても良いように

上も上がってる。


右手ちょっと広げて浮かしながら、

上体を起こしつつ言う。

何も隠れてないけど気分的に違う。

「3番目の兄ちゃん。

僕大丈夫ですから…

出て行ってくれませんか?」

全然大丈夫じゃないんだけど…

もう凌ぐしかない、この場を収める。

それがっ僕の責務だっ。

はぁ…

馬鹿か。


3番目の兄ちゃんだけ当たりが悪い。

僕に対して。

いつもは

「おい貰われっ子。」

だからね。

嫌われてるんだろう。

僕の名前知ってた事に

先ず驚いた。


「…何ですか?」

何考えてるか分かんない人が

近付いてくると怖い。

「具合悪いんじゃないかと心配した。」

でしょうね…

入って来た時の表情は

紛うことなき、それだった。

お互いに固まったけど…

この人の顔ずっと見てたら

あ…こんな人だったっけとか思った.

そういえば,あのねさんに似てる.

似てるけど,こっちの人

ごっつごつで同じ遺伝子持った違う人.

好き勝手にやってても

自由自在に振舞ってても

この人は追い出されたりしない.

多分.知らないけど.

何回ブリーチしたんだろう.

ぎり1回。2回…

3回は,いってない。

どうでもいいけど。

多分この人に確認する事は無い。

でも、

髪は気になるんだ誰であっても。

耳ピもいいなとか思っては見るものの,

素行悪いと印象悪かろうと真面目にやってる.

ひたすら.

「心配させて…すみません。」

謝っておこう。

だから…

もう出てってくれませんかね…

ほんと。


「舐めて。」

えっ?

起こした顔の前に

3番目の兄ちゃんの指2本。

この人の指とか間近で見た事ない。

はぁ…

拒否権っ行使したい…

「分かりました。」

腹決めた方がいいなって判断。

どっちかと言ったら

僕立場弱いし、

今更に弱みも握られた。

れろれろ舐めてたけど

ぴちゃぴちゃ音させながら

舐める。

僕だったら、そっちの方がいい。

耳も喜ぶ方がいい。

目も合うんだから…

どうかしてる。

頼むっ。

これで勘弁してっ

くれっ。


はぁ…

「あちら扉になります。

けど…」

早くっ

早く出てって。


「入れた事は?」

はっ!?

童貞か聞かれてんの?

今まで、こんな詰めた様な会話しない仲ですけど。


「無いですよ。」

「ふうん。」

何その勝ち誇った顔…

はぁ…

何だよ。

真面目の何が悪いんだ。

兄ちゃんみたいななぁ

チャラ男とは違う。

いつか好きな子と…って

さっきと違う事言ってるのは秘密だ。


「声出さないでね。」

おぉっ

無罪放免かっ解放してくれたっ!

有難うっ有難うー。

自分の両手握手させて頭付近で左右に振りたい気分。

「分かりました。」

うきうき。

兄ちゃんドアあちらだよ。

次は気をつけなくちゃ。


「腰浮かせて。」

はっ?

何て?

今何ですと?

「何でですか?」

「口ごたえ無しで。」

無しで?

ん?

なっんか、やな予感するなぁ…

むしろ、やな予感しかしないなぁ。

なんか分かんないけど、

ズボンとパンツは中途半端に降ろされた。

取り敢えずシーツを汚したくないんだ。

自ら脱いで尻の下に敷く。

「乗り気ー。」

兄ちゃんが言うけど違う…

「違う。シーツを汚したくないんです。」


「拳くらい入るらしい。」

・・・

「入るか入らないかの話ならそうでしょうけど…

考えるだけで痛そうですよ…」

何の話をしてんの。

僕下半身すっぽんぽんだけど。


無言で膝立たせられるし…

両方。

「入れるね。」

はっ?

物凄く違和感。

そこ出すとこだから。

入れるとこ違うから。

「そこ尻です…けど…」

「2本目。」

もう聞いちゃないわ兄ちゃん。

痛くないけど、

気持ち良くもない。


脇下に手を入れて背中支えながら起こされる。

一瞬、指が腸壁の変なとこに当たる。

うあっ…

指が抜けた。

はぁ…助かった。


「舐めて。」

何だそれ。

舐め舐め人形じゃないですけど!こっちはっ!!

して指は無理だよ。

もうそんなエログロなとこ極めたくない。

え…

そっち?

てか

見るからに

カンダチでバリカタですけど。

これなんか意味あるの?

無しででしたね…

せめて口ごたえがしたい。

はぁ…

ちょっと涙目になってんの見える?

兄ちゃん。

物凄く苦しいですけど。


「じゃあ入れようね。」

何を…

何を?

馬鹿馬鹿馬鹿。

無理無理無理。

そこに在るべきものが全て

かき分けられて、

全方位に散った感じ。

無理矢理。

あっれー?

おっかしいな…

まこのくれた動画見てて

楽しんでたのに、

一気に物事進んでいっちゃってる感じ。

何で、3番目の兄ちゃん

僕に

こんな焦った顔で腰振ってんの。


「どんな具合?」

「揺れてますね…」

ゆさゆさ揺れてる。

まさか、僕こっち側とか…

思わなかった。

この人に僕が突っ込んでる図は

浮かばないから

概ね正解路線なのかな…

いやいや僕女の子が好きだし。

そもそも論、

野郎とどうこうなろうなんて

全くもって論外です。

本当に馬鹿馬鹿しい。

はぁ…

「心は?」

・・・

「はい?」

「揺れてない?」

「動揺はしていますけど…」

「俺にぐらぐらしない?」

・・・

どういう事か分からない…

「屈辱感は満載です。」

そう、ぐらぐらというよりは

ぐつぐつだ。

「何っ!?」

何で怒るんだよ。

はぁ…

分かんない人は

とことん分かんないや。

早く早く。

終わって。

さっきの無修正の女の子みたいな声あげてみるけど、

所詮こちらも野郎ですから。

楽しいの?これ。

ねぇ兄ちゃん。


「名前呼んで、るい。」

3番目の兄ちゃんが耳元で言う.

耳の穴を舐められると何だか

うあぁはぁって声が出る。

えっあ…

この兄ちゃん名前何だっけ…

やばい…

本っ気で分からない。

顔を合わせれば嫌味しか浴びせなかった兄ちゃんの

名前好き好んで覚えるような変態ではない。

3番目の兄ちゃんって言ったらキレちゃう?

もう…怒られるパターンしか

想像できない…

「ごめん…もう、それどころじゃない…」

上手いぞ。僕演技派。

脚本もいけるかも。売れっ子。

最高。

はぁ…

馬鹿やん。

「さとるって言ってよ。」

おっおぉ!

3番目は、さとる。

そうだった。

初めて聞いたー。

な訳ないー。

「さとるっ。

さとる…」

兄ちゃんって付けろとか言わないよね。

名前呼ぶだけで感極まるなんてちょろ過ぎ。

いけいけ早く。


あ…

腹ん中変な具合。

兄ちゃんも果てた。

「も一回。」

え…?

尻に気合い入れないと漏れそう。

「無理です。

緩めたら出て来るから。」

だって、シーツ汚したくない。

「誰のか分からないよ。

名前書いてないし。」

余計やだよ。

僕のって思われたくないんだから。

「シャワー行ってきます。」

適当にティッシュで拭いて、

パンツとズボン装着。

「あ…

シーツ絶対に汚さないで下さいよ。」

したらば、バラしますよとか思ったけど、

兄ちゃんと一蓮托生だった。

はぁ…

馬鹿草っ。


お…

シャワー先客。

「今どの辺ですか?」

この時間は、

かい兄か…

もしくは…

「るい?」

あ…

たもにだ。

4番目は同級生だけど。

皆兄ちゃんって呼ばれててズルい言うから、

たもつ兄ちゃんで、たもに。

まんま呼ぶとおかしいでしょって

あのねさんに言われた。

あのねさんも、あのねさんじゃない。

あやねさんか、あやめさんか…

ちょっと怪しい。

あやねさん20%、あやめさん70%。

ん?逆か?

何で100%でないかって言ったら、

全く違う可能性があるから。

昔から名前覚えるの苦手。


たもにとさっきの3番目の兄ちゃんは

お父さんが違う。

どんどん最短塗り替えてるって言ってた

(あのねさんが)。

それも、あんま聞けない話だから、

あのねさんが駄々洩れさしてる話を繋ぎ合わせて理解してる。


「うん。そう。

今日、部活早く切り上げたの?」


「今日、俺食事当番。」


「あぁ。

手伝うよ。

てか代わったら良かったね。

ごめん。」


「いつも代わらなくちゃなんないよ。」

たもにが笑ってた。

たもに頭いいのに運動も手抜かない。

強豪バスケ部。

汗かいたんだろうな。

あ…

「帰ってさぁ…

上上がってきた?」

「上?何で?」

何でって…

はぁ…

言えないよ。

「何かさぁ。

異変あった?」

異変…異変って何だよ…

言うてて自分がおかしくなるんだから、

聞いてる方もっと変に思うじゃん。


「ちょっと言ってる事が難しい。

後で聞くでいい?

水音と相まって聞き取りにくい。

まだ頭しか取り掛かれてないから

も少し時間かかる。」

そか。

「分かった。ゆっくりでいいよ。

今言ったの気にしないで。

大した事じゃないから。」

と言いつつ…

いやいや十分大したでしょって自分ツッコミ入れる。

はぁ…

トイレ行って、取り敢えず下、吐こう。

腹圧かけて暫くすると、だらっとした。

あぁ…やだな。

においがする。

はぁ…

食べてるもん一緒だけど、

体のつくりが違う。

だけど…

大体一緒。

消臭スプレーってあったかな。

めんどくさ。

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