第644並行世界 機動猟兵Gスレイヤー

 バイオスーパーロボットは怪獣の死骸を素材として建造される。フレームは骨、アクチュエーターは筋肉、外装は革や鱗、外殻が使われる。燃料ですら、加工された怪獣の血液だ。


 そのためか、整備員のメンテナンス風景はまるで小人が巨人を外科手術しているかのように見える。


「機動猟兵Gスレイヤー」より

https://kakuyomu.jp/works/16816927859894315619 


●怪獣が支配する世界

 この並行世界では、怪獣戦争と呼ばれる、各国が怪獣を作り出して戦わせる世界戦争が行われていた。

 戦後、各国の管理の手を離れた怪獣は野生化してしまう。繁殖した怪獣によって人類の生存圏は大幅に衰退する。ほとんどの国家が消滅し、また先進国も安全な生活が保障されるのは首都周辺のみとなっている。


 当然、怪獣の討伐は行われたが、怪獣は超自然技能を有していた。怪獣と倒せる戦力を持つ兵器は怪獣しかなく、また戦時中の混乱で製造技術も失われていた。そもそも制御しきれなかったがゆえに今の状況が合ったため、人類は怪獣を倒せる新しい兵器が必要となった。


●バイオテクノロジーの巨人

 そこで登場したのが、怪獣の死骸を利用して建造されたバイオスーパーロボットである。その最大の特徴は怪獣と同等の超自然技能を行使可能という点にある。


 バイオスーパーロボットの超自然技能は超力装置と呼ばれる部品によってもたらされる。この装置は誰もが使えるわけではなく、装置に適合した人間でなければならなかった。

 超力装置に適合した人間はバイオスーパーロボットのパイロットとして怪獣と戦うことが義務づけられる。


●怪獣という資源

 怪獣の肉体は様々な形で資源として利用することが可能で、特にその血液は加工すれば燃料としても利用可能である。

 もはや怪獣は人命を脅かす危険な存在であると同時に、貴重な資源でもあった。

 人類社会の維持に必要な資源を確保するためバイオスーパーロボットとそのパイロットは日夜命がけの戦いに身を投じている。

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