フォースエナジー

●フォースエナジーとは

 フォースエナジーとは想像力を現実化する超自然のエネルギーである。

 理論上、想像できるのならあらゆる現象を現実化可能だが、実際には非科学的、非現実的な現象ほど膨大なフォースエナジーが必要とされる。 

 フォースエナジーには魂成フォースエナジーと空間フォースエナジーの二種類が存在する。


 魂成フォースエナジーは知性体の魂から生成されたものである。

 知性存在の体(生物、機械を問わず魂を保持する物体全てを指す)にはフォースエナジーの貯蓄限界量があり、使い切れなかった分は体外へ放出される。

 また魂が死を迎えたときにも、大量のフォースエナジーが放出される。これらの空間中のフォースエナジー全般を空間フォースエナジーと呼ぶ。

 

 空間フォースエナジーの総量は並行世界によって異なる。空間フォースエナジーは新しい並行世界の発生によって消費されるため、まだ新しい並行世界の枝分かれが発生していない並行世界では空間フォースエナジーは多く。枝分かれが発生した後の並行世界では空間フォースエナジーが少ない。


 文学が発達しファンタジーやSFが普及している並行世界では特に異なる世界への想像力が働きやすく、同時に新しい並行世界が枝分かれが発生しやすく、総じて空間フォースエナジーが消費されて少ない。


 第2並行世界では、長らくフォースエナジーは知的生命体の脳細胞から発生すると考えられており、それらは生体フォースエナジーと呼ばれていた。基本的に人工知能にフォースエナジーは観測されておらず、機人族がフォースエナジーを有しているのは、バイオテクノロジー由来の人工脳細胞を搭載しているためとされていた。


 後の研究で実際にはフォースエナジーを生成しているのは魂であると判明する。脳細胞が最も魂を宿しやすかったために、それまでは脳細胞こそがフォースエナジーの発生源だと誤認していたのだ。

 実際には脳細胞を持たない純粋機械や思念体であっても、そこに魂さえあればフォースエナジーを発生させられるのだ。


 この事実を受けて生体フォースエナジーから魂成フォースエナジーへ名称を改められる。


●特殊なフォースエナジー

 通常、フォースエナジーの発光色は青みがかかった白だが、異なる色を持つフォースエナジーもある。

 これら特殊なフォースエナジーは特定の感情や思考と強く結びつき、特定の範囲で強い効果を発揮する。


 レッドフォースは怒りや憎悪と結びつき、破壊活動や暴力行為に関わる超自然現象を実現する。

 グリーンフォースは探究心や向上心と結びつき、知識の付与や生命の進化といった超自然現象をもたらす。

 ブラックフォースは悪心と結びつき、悪事のために行使される現象ならば通常のフォースエナジーよりも高い効果を発揮する。

 

●魔法

 フォースエナジーによる能力や個人技能は超自然技能と呼ぶ。特に魔法は多くの並行世界で編み出されており、標準的な超自然技能の一つである。

 魔法の発動はイメージ力のみでの発動、呪文の詠唱、特殊な補助具を使用するなど、並行世界によって様々な手法がある。

 

 魔法には炎の魔法、電撃の魔法といった基本となる型が存在し、そこから派生した魔法は炎の魔法・火球の型、電撃の魔法・ジャベリンの型と命名される。

 これはどの並行世界でも一貫しており、この魔法の命名規則は全ての並行世界に必ず存在する大共通点因子と思われる。仮に魔法が存在していない並行世界でも、魔法が発見・体系化されれば他の並行世界と同じ名前がつけられるだろう。


●活性心肺法

 この超自然技能はフォースエナジーを利用した身体能力強化として最も強力で効率的な技術である。

 やり方は単純で、心臓と肺にフォースエナジーを集中させるというものだ。そうすることで血流を通じてフォースエナジーによって細胞レベルでの強化効果を得られる。


 そのほかの強化術は筋力と骨の強度の向上程度だが、活性心肺法は体の頑丈さや五感の精度など、知性を除く人体の全性能が強化される。

 身体強化を突き詰めようとすると自然と活性心肺法に行き着くため、多くの並行世界でこの技術が確立されている。 


 ただし強化倍率を注意してコントロールし無ければ、最悪の場合、心臓と肺の機能が停止する危険がある。

 

●フォース兵器

 多くの並行世界ではフォースエナジーを兵器転用も行っている。

武器や防具にフォースエナジーを浸透させて性能を強化する原始的な方法の他、光線銃や光線剣、バリア装置などその種類は並行世界によって様々である。

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