第22話 聖女と魔術師

何に気づいたのか分からないまま、俺達はリーナの居るらしい街にくることが出来た


そしてリーナは今、聖女として様々な街を転々とし人々を癒やしているらしいのだが…


今はこの街で癒しの力を使っているらしいが…


教会に出家してきた奴を聖女認定するとか正気か?

いくらなんでも無法すぎるだろ


まぁもしかしたらリーナの希望とその実力が認められて聖女になったのかもしれないけど…


…とりあえずリーナに会って事情を聞いてみよう

そうすれば分かる事だ


ーーー


…は?

何だよあれ!ふざけんじゃねぇ!


「…おい、アリス、セイル」

「はい!師匠!」

「な、なんだレア?」


「帰るぞ」

「は!?」「な!?」


二人共何を驚いて…あぁ…なるほど


「安心しろ、リーナを助ける為の作戦を立てるために一旦戻るだけだ、リーナは助ける」

「えっ?は?えぇ…?」

「な…?はっ…?いや…え?」


ーーー


「あ、あの場では人の目があるから黙っていたが…レア!アレはどういうことなんだ!?」

「どうもこうもリーナが辛そう…ってかこき使われてから助けるんだよ」


「えぇ…?疲れてるとか分かります…?」

「…いや、確かに疲れてる動き方だったな」


「分かるんだ…」

「だが、魔術の連続使用で疲労が溜まっているだけではないのか?」


「いや、あの動きは間違いなく蓄積した疲労…疲労が抜けきってない動きだ」

「…なるほど、ならば教会が彼女をこき使っているという証拠は?私も強制された訳ではなくあんな感じだったぞ?」


…確かにそうだな、久しぶりにリーナにあって少し冷静さを欠いてしまってたな


「どちらにせよ休ませる必要があるんだから教会から開放はするが…軽い交渉はしてみるべきかもな」

「すいません話についていけないんですけど疲労の溜まり具合なんてそんな一目で分かるんですか?」


「分かるぞ?筋肉の動きが完全に分かるからな少し思い出せばそれくらいは出来る」

「セイルの言うとおりだ、この程度剣士なら誰でも一目で分かると思うぞ」


…いや、やっぱり筋肉の動きを完全にシュミレートするのってクソ難しいから一流だけかも…


「ま、まぁとにかく明日は俺一人で交渉してくるからお前らは一日遊んでろ、俺が次の日も帰って来なかったら教会からリーナを開放してくれ」

「…レアがそういうなら、分かった」

「…師匠、分かりました」


ーーー


「なぁセイル」

「おお!もう帰ってきたのか!…というか一体どうしたんだ?そんな顔をして」


あ〜、もう無理だ、どうしたら良いか分からない

なんでこうなんだ…


「なんで上に行くに連れ腐敗して行くんだろうね」

「…本当に何があったんだレア!?」

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