第7話 剣士と魔女

ダンジョン内、師匠が加わった事により非常に安定したダンジョン攻略ができるようになった


そしてダンジョン最深部前の休憩時間

俺は師匠に呼び出されていた


「突然呼び出したりしてどうしたんですか師匠?」

「あー、えっと…お前に伝えたい事があってな」


…?伝えたい事?なんだろう?


「まず、俺は女だってこと、それと俺をセイルと呼んでほしいってことだ」

「ん?女!?それに…セイルって呼んでほしい?」


そういや娘って言ってたなぁ!

娘ってガチで娘だったの!?


それに名前呼びしてほしいなんて…

いや、これは単純に俺を認めてくれたって事かな?


「あ!あともう一つ!このダンジョンの攻略が終わったら伝えたい事があるんだ!」

「あっ、はい」


こっちはもう期待しねーぞ

一回期待をギッタンギッタンに裏切られたからな


ま、師匠…セイルが何を考えてるのかは分からんがとりあえずボスはしっかり倒すか


ーーー


魔術の通りが悪い水晶のような魔物であるマギアミラーを【無彩】で一刀両断してボス戦は一瞬で終わった


で?師匠…セイルの話ってのはなんだ?


「俺、カグアさんの事が好きなんです!付き合って下さい!」


…マジ?

師匠までカグアの事が好きなの?


これじゃカグアの事追い出せないじゃん

面倒くせぇ…まだこの無能とパーティーを組む必要があるの?


しかも聞いた話では俺の功績を全て自分の物みたいに話してるし


それにリーナもカグアに頼まれてか同じような噂を広めてるから俺が無能みたいな風潮があるんだよな


はぁ…面倒くせぇ

まぁ前衛は居るわけだし俺が回復もできるから攻撃魔術師をパーティーに加えるかぁ


…俺が師匠になるからパーティーメンバーになれって言ってなる奴がどれ位残ってるかだな…


ーーー


残ってたよ!一人だけ!

アリス・アグル、この子の師匠になる変わりにパーティーメンバーになって貰った!


いやぁ…めちゃくちゃ魔力が少ない、そのせいで使える魔術の規模は初級が限界


魔力操作こそ上手いが使える属性も炎、風、土と基礎四属性も全て修めていない、混合魔術とか論外


しかも魔力上昇率が絶望的

…これヤバいな強くなれない要素が揃い過ぎてる


…とりあえず魔力操作に長けてるから魔術のアレンジでも教えてみようかな、その程度で大丈夫かな…


「宜しくお願いします!師匠!」

「おう、わかった…」


あー、クッソ!

安請け合いするんじゃなかった!


でも良い子だし何とか一流の魔術師にしてやる!

覚悟しておけよ!



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