映画を見ていたら・・・。

すたりな

第1話 俺の名は?

 NNKの放送にて合唱の発表会に一人の女の子がアレルギーにもかかわらずスタッフにおにぎりとバナナを食べさせられる。

 同じようにテレビで病気も血として放送された男の子が証言を録音、そしてお昼ごはんを食べる。


 女の子はアレルギーで嘔吐して倒れるのであった。

 母親に理由を話し訴える。

 父親有名企業の社長、母親が国会議員。

 その後、隠ぺいをもくろみ参加者を監禁、捕獲を試みるが数名がその目論見に気づき、逃亡

 ビル内を逃げ回り、脱出経路を確保、しかしロビーで叫んでいた一人の男の子を救ったことで

 主人公は囚われてしまう。


 このあと、女の子は、主人公の手から薬を受け取り、その薬を飲み、アレルギー症状がおさまる


「よかったね」


 女の子は主人公に感謝し、手を握りながら涙を流して微笑む そして二人は恋に落ちる だがその恋は許されないものだった。

 そう、それは「アレルギー」だったからだ。


「ごめんなさい、わたし……もうあなたとは一緒にいれません」

 泣きじゃくる女の子に主人公が告げた言葉

「僕たちは、また出会えるよ」

 二人は抱き合い、別れを告げる。

「また会いましょう」


 そして物語は終わりを迎える

『僕は君を愛している』

 そんなセリフとともにエンディング曲が流れる

「いい話だなぁ……」

 思わず涙腺が緩んでしまうほど感動的なストーリーだった。

 これは映画化決定だろう! あーでもアニメか実写どっちなんだろ?

 やっぱり声優さんの声を聞きたいからアニメかなぁ?

なんて思いながらテレビを見続ける。

 するとエンドロールが流れ始める。

 そして画面には最後に二人の名前と年齢が映し出される。


 んっ? あれ?なんかおかしくないか? だってさっき見たときは……

『僕の名は 佐藤太郎(16歳)』

 ってなってなかったか!? 画面には二人の名前が映し出されていた。

 えっ?どういうこと!? なんで俺の名前がここに載っているんだ? まさか同姓同名?

 俺は慌ててスマホを取り出して確認する。



『僕の名は 佐藤太郎(16歳)』

 うん、やっぱり俺の名前だ。

 同姓同名じゃない。

 じゃあ同姓同名じゃないのか? でも、このアニメは俺の好きなアニメだし…… もしかして…… 俺は恐る恐るテレビの画面に目を向ける。

『僕の名は 佐藤太郎(16歳)』

『僕の名は 佐藤太郎(16歳)』

『僕の名は 佐藤太郎(16歳)』

 そこには俺の名前が映っていた。

「なんでだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」



 俺は思わず叫び声を上げてしまう。

 そして俺の脳裏に嫌な予感がよぎる。

 もしかして……俺がアニメの主人公?

「嘘だろ……」

 思わず頭を抱えてしまう。



おしまい


*****

-あとがき-

半年以上前に練っていた構想の一つです。

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