小話①



「私以外にも魔法使いと人間のハーフっているのかしら?」


「数は少ないけど居るね。

数百年に一人か二人くらいさ。」


「私以外にも人間の世界で魔法を使っちゃった人っているの?」


詩織は内心ドキドキしながらドロシーに尋ねた。


「ああ、数百年前に一人居るよ。

火の適性があるやつが火山の噴火を起こした。その後噴火が続いてないのを見ると、怖くなって二度と願ってないか、もしくは噴火に巻き込まれて、、、。」


詩織は自分の体からサーっと血の気が引いていくのを感じた。

まさか自分の疑問が怖い話に繋がるなんて。


「まあ、数百年に一人しかいないハーフが適性のある強い願いを持つなんてそうそう無い。

安心しなさい。」


そう言って頭を撫でてくれる手は暖かく、祖母の温もりを知った。


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