初めての涙を流す時

 感情を不要とされた道具のようなキャラが流す涙。不可抗力じゃないですか? 君が心というものを持った瞬間に立ち会えて嬉しい。


 自分が涙脆い(本当に涙脆すぎて嫌になってくるレベル)タイプなため、簡単に流れる涙がどうしても安っぽく思えてしまうんですよね。涙に安いも何もないことは分かるんですけども。だからこそ、どうしたって流れてしまうような涙には弱いんです。


 呆然とした顔のまま、もしくはちょっと歪んだ顔で、ただ涙が流れていく綺麗な泣き顔。これはまだ泣くことに慣れてなくて、どうすればいいのか分からない感があって良き。心の痛みを覚え始めて、静かに悲しむ姿は美しい。そこからどんどん成長していって、ついにはぐしゃぐしゃな泣き顔や我慢した泣き顔になっていくんでしょ知ってる。想像するだけで涙出る。無理。


 クールな感じのキャラのぐしゃぐしゃな泣き顔って最高だと思いませんか? 澄ました綺麗な顔が、決して防げない悲哀に直面して崩れてしまう。その様子の何と美しく愛おしいことか。お前この野郎こっちも嗚咽しちゃうじゃねーか抱きしめさせろ大好きじゃボケ。まあそのキャラを一番愛してんのは同じ作中のキャラなので一傍観者にすぎない私は陰ながら見守るしかないんですけどね!

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