おまけ!

「このあとの『早番にまわしとけ』は……??

「騙された気分はどうだい?」


『早番限界突破せよ!』


 さかえブックス五反田店のイベント開催、でももちろん事件は起こる。


「あくたがわりゅうのすけ、みかん」

「本好きな子にしたかったんだけどねえ」

「親ガチャ失敗」


「もう一度本屋を好きになりたいのよ」

「『のらねこぐんだん』と『パンどろぼう』よろしく!」

「大物女優気取りかよ」


「自慢のお母さんです!」


『2020年代の「愛と死」とは!?』

「ダサい……」


 そして、十年ぶりに再会をすることとなる男。


「未来の文豪、正宗亮大先生」

「どうていです」

「小説家とは付き合っちゃダメよ」


 ……。


「由佳子さんは野菊みたいな人です」

「ヒント『月が綺麗ですね』」

「はい?」

「ポール・オースター、読んだ?」

「俺は読書感想文全て星新一で書いた男」

「別れるつもりだったみたいですよ」

「嘘」


 由佳子、光太郎、凛の三角関係(プラス一名)の行く末は……。


 そして最凶の新人襲来!


『早番よ今日もありがとう!』


「書店ジプシー」


 誰よりも本屋を知っている面倒なアルバイトもやってきて、店には涙と叫び声が。


「前の店では……」


「わたしわっ…本屋でなくちゃ……生きていけないからっつ……!」

「うちのシマにガチャガチャうるせえよ!」

「いま『ショムニ』にガチハマり中だから」


 そして。


「あなたの仲間になりたい」

「あなたはわたしが初めて好きになった人」

「あなたになりたかった」

「あなたは若くて無謀で愚かでした」

「あなたは悪くない」

「あなたに届いて欲しい」


 大庭ニナに、私たちはずっと、


「あなたは…ニナなの?」


 振り向いたとき、そこのあった顔は……。


「あなたたちは本当に美しかった」

「あなたたちはいま、とても美しい世界にいるよ」

「泣いてしまいそうなくらいに綺麗だ」

「好きだった、狂おしいほど」

「好きだった、生きているうちに伝えればよかった」


 さかえブックス五反田店、最後の小さな革命が始まる。


『さらば五反田店の早番!』


 岡田あーみん、やなせたかし、吉本ばなな、小野不由美、そして……茨木のり子。


『どこかに美しい人と人との力はないか』

(茨木のり子「六月」)


「あ、閉店時間」


「最後のお客さんは……マジで??」


 去り際が美しい人が、わたしは好きだ。


「妻の名前はさかえです」

「老兵は去ります」

「やっと書き上がりました」

「あなたが好きです」


「お疲れ様でした」


『早番にまわしとけ 書店員の覚醒』


 2022年7月29日、発売!


 KADOKAWA

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早番にまわしとけ キタハラ @kitahararara

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