増えて、減って

青春と、ミステリーと、それから神無し島の噂と。
一人増えている、けれどそれが誰なのか分からない。その謎を主軸として、物語は進んでいく。

この年代の少年少女たちは、様々に思い悩むものである。家族のこと、自分のこと、将来や恋愛や、そういった誰もが通過してきたであろうものが非常に鮮やかに描かれている。
嫉妬もする、当然である。すれ違うこともある。
この彼らの年代ならではという部分が実に見事だったように思う。

さて、増えたのは誰か。そしてタイトルにもある『消えた』とは何か
すべての謎が解き明かされた後、この読後感はなんとも言い難い。
ぜひご一読ください。

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