第7話 おや?大人と子どもだと、悩みの質が違うのかな?いつの間にか、小学校の遠足のおやつの値段の話に、なっていました。

 でも、怒るな!

 なるべく、表情は、変えないでいこう。

 私、基本、エレガントなアイドル候補生なんで。

 「その時間、俺は、YouTubeか、オンラインゲームをやってたんだよな」

 「はあ…」

 「ねえ、ねえ」

 「ああ。はい、はい!」

 「それでさあ、お姉ちゃん…?」

 何だ、何だ?

 「学校の先生が、おかしなことを、言ってきちゃったんだよ」

 「おかしなこと?」

 「とりま、学校の先生は、いろいろな意味で、おかしいんだけれどさ」

 「はい?」

 「変態だもんな」

 「はあ…?」

 「あ、やば。じゅくの、時間だ。じゃあな、お姉ちゃん?」

 「はい?」

 一旦、中断?

 「疲れたあ。ただいま!」

 私は、お母…じゃなかった、母親に、男の子と話したその内容を、教えてあげることにした。

 ちな、私は、人前では、お母さんと言わないで、母親と言います。

 今どき世代の男子って、大学生とかになっても、言うでしょ?

 「僕のお父さんはあ…、僕のお母さんはあ…僕のお兄ちゃんはあ…」

 みたいな。

 言う、言う。

 あの言い方って、幼稚!

 ああいう人たちと結婚とかしちゃうと、きつそうだよね。

 私は、ちゃんと、母親と言いますよ?エレガントな、中学生女子ですから。

 「お母さんが子どものころの悩みとは、違う」

 …そなの?

 「お母さんたちの悩みは、遠足のときのおやつを、どうやって300円に抑えようかとかのレベルだったのに!」

 驚いた。

 小学生のおやつが、1日、300円?

 「1日、500円はないとおかしいんじゃないの?」

 「ぷっ!お母さんたちのときとは、違う。…まあ、消費税も上がっちゃったし、仕方ないか」

 コロナ禍には、こんな、笑える悩みもあるようで。

 悲観的に、生きすぎないで!

 では、では。

 あの、生意気小学生との相談の続きは、どうなったと思いますか?


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