第2部 仮初の安寧は去りて
第2部 プロローグ~仮初の安寧は去りて
世界の安寧は
かつて、この世界は4つの
『聖竜の晩餐』――その代償と引き換えに。
4つの保有国の後ろ盾は四聖竜と呼ばれた原初からの存在。人知を超え、圧倒的な戦闘力をもつそれら四柱の竜は、人間との間に契約を交わす。
戦争への介入。
これがその四柱の竜の与える加護。保有国が起こす、あるいは、起こされる戦争にそれらの竜が加勢する。
ここで言う「戦争」とはあくまでも対外戦争を意味し、「内紛」は含まれない。
代償は、『聖竜の晩餐』。
四柱の竜はその空腹を満たすため、大地を焼く。その上に何があろうと構うことなく、ただ焼くのだ。
焼け跡にはその土地に貯め込まれた素粒子があふれ出す。これがその竜たちの空腹を満たす。
しかし、北の大国ゲインズカーリは保有国でありながら非保有国で小国のメイシュトリンドへの侵攻に失敗した。
その後、南の保有国ヒューデラハイドも民衆の蜂起により滅亡する。
やはり世界に安寧は訪れないのか。
南の大国ヒューデラハイドと
彼女は今どこに潜伏しているのか。あるいは、雌伏し決起の時を見計らっているのか。
自身の『
舞台は時を超え、ヒューデラハイド王国滅亡から10年が経過する。
あの少年は、どの様に成長したのか。
あの少女は、どの様に国を築いたか。
あのエルフの研究は、どの様な進展を見せたのか。
あの将軍と執政は、どの様に国を押し上げたか。
残った三柱の聖竜のその後の動向は。
そして、世界はその10年でどのような変化を見せたのか。
これからそれを見てゆくとしよう。
そして今度こそ、世界に安寧が訪れるのかもしれない――。
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