「好きな人のタイプは?」と聞かれたので歴女の私が好きな伊達政宗と答えたら伊達政宗になって帰ってきました……なぜそうなった……

バベル

短編


 新作ラブコメです! 読んでいただけると嬉しいです!


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 「入学式で一眼見て好きになりました! 付き合ってください!」


 私は【白石 凛華しらいし りんか】。なんの変哲もないごく普通の女子高校生。

 そんな私が高校に入学してその日の放課後に告白された。悪いけど、まだその人の名前も知らない。もちろん返答は……


 「無理です」

 「ぐはっ!」


 当然である。なぜ吐血したのか……どこの骨の馬のやつかもわからない人とホイホイ付き合う私ではないのです。


 「り、理由は……聞かないよ。心当たりあるし……」

 「そうですよね。それでは」

 「ま、待って!」


 終わったので早くここから立ち去ろうと思ったのですが……今度はなんでしょう……話だけは聞きましょう。


 「なんでしょう?」

 「え、えっと……好きな食べ物って……なに?」

 「は、はぁ?……天ぷらです」

 「て、天ぷらのなんの種類が……」

 「……天ぷらなら特に嫌いなものはありません」

 「そ、そうなんだ!」

 「あ、あの……」

 「あ! そうだった!」


 彼は何かに気づいたと思いきや、胸ポケットからメモ帳を取り出し、メモしだした。


 「な、なにしてるんですか?」

 「あ、気にしないで」


 いや、気にしますよ! なんですか急に!?


 「えーと。次に好きな教科を」

 「あ、えっと……日本史ですね」

 「なるほど……メモメモと……」


 流れが流暢すぎて答えちゃいました……なんでしょう、この敗北感は……


 こんな調子で色々質問されては彼はメモ帳にメモしていった。







 「それでは最後に……」


 とうとう最後の質問……そういやこれに付き合ってあげる必要あったのでしょうか? 

 謎の敗北感はこれなのでしょうか……今となっては別にいいのですが……


 「好・き・な・人・は・誰・で・す・か・!・」

 「あ、伊・達・政・宗・で・す・」

 「え?」

 「あ……」


 色々頭の中でぺちゃくちゃ喋ってたから反射的に答えてしまった!?

 好きな人を聞いたのにそれが歴史人物で返されるとは思ってなかったでしょう。(まず知らないかもしれませんが)

 いや、まず初対面の人に好きな人を聞くって、この人の方がどうかしてませんか?


 「だ、伊達政宗ってあの東北の戦国大名だよね?」

 「あ、はい。あなたの思ってる方で合ってるかと」


 し、知っていました!? ま、有名ですし当たり前ですかね。


 あの方は織田信長が勢力を拡大した頃、真っ只中に生まれたわけでなく豊臣秀吉が日本を掌握する頃に家督を継ぎました。

 天下争いの時代に遅れた。いや、遅すぎた。それなのにも関わらず、天下を取ることを諦めない姿に私は心打たれたのです。


 なので、彼の先ほどの諦めずに私にアプローチしようとしたのは少しだけですが好感持てました。

 けど、そこで質問攻めは……ねぇ?


 「そうか……ありがとう! 参・考・に・す・る・!・ んじゃ! 今日はありがとう!」


 そう言うと彼は瞬時に立ち去ってしまった。私を残して。


 「か、帰ってしまわれましたね……」


 彼は撃沈した。だが、他のやつとは違あなたが一つ。


 爪痕を残すのに成功した。


 「変わってるお方でしたね……名前はなんと言うのでしょうか……」



ーーーーー****ーーーーー



 あれから一ヶ月ほど経った。


 「一度も見かけませんね……この学校にいるはずなのですが……」


 私は気になった彼をあれ以降一度も見ていない。学校の者ではないのか? いや、それはただの不審者だ。

 少し気になった人だ。不審者だとは……思いたくない。


 「り〜ん〜か! なにぼっーとしてんの!」


 私が自分の席で黄昏てると、私の背中をバシン! とたたいてきた。


 「痛いですね……どうしたんですか? 愛美」


 彼女は【東上 愛美とうじょう まなみ】。私の友達です。明るく皆んなと仲のいいクラスのムードメーカーで、誰とでも仲がいいことから“コミュ力おばけ”と言われています。


 「こっちのセリフだよ〜! なんか凛華元気なくない? どうしたの?」


 彼女は些細な人の変化にも気づく。それが皆んなと仲良くなれる理由の一つだろう。


 「いや、そんな大したことではないです。少し機になる男性がいるのですが、入学式以来会えてないという……」

 「え! 凛華気になる男子いんの!? あの凛華に!?」


 私の言葉の途中で遮った愛美。


 「そうですね。気になる男性を見つけましたね。けど、なんですか? 私に気になる男性がいるのがそんなに驚くこ……」

 「驚きますとも! 驚きますとも!」


 またもや、愛美は言葉を遮る。そしてそのまま愛美は言葉を続けた。


 「凛華って中学の頃よく告白とかされてたやん?」

 「そうですね」

 「けど、『興味ありません』 『なんであなたと付き合わなければいけないんですか?』 『友達からって言いますけど、私の意思はどうなんですか? ちなみに私はあなたと友達関係になるつもりはありません』みたいにバッサリ切っていったじゃん!」

 「そうですね。私の声真似すごくお上手で」

 「そ、そう? ありがとう!」


 とりあえず、彼女が言いたいことをまとめると。


 “私は男に関心がない。”そう言いたかったのでしょう。


 「別に男に関心がないわけではないですよ。その男性には関心がなかっただけです」

 「それが全員そうだったから、一度も告白を受けずに“冷徹女王”って言われて、未だ交際経験ゼロじゃないか」

 「……別にそんなこと気にしていませんし……」


 これは強がりじゃありません。はい、絶対です。恋愛経験なくたって人は生きていけるのです。


 「ふぅ〜ん。まぁ、それはいっか! 伊達政宗! 伊達政宗! しか言ってこなかった歴女がちょっとは進歩したかな? して、誰よ! その人は!」

 「だから、それがわからないんですよ。入学式の後に呼び出されて、告白されて、名前も言わずに、消えたんですから」


 私は簡潔にその日の出来事を愛美に話した。


 「そうかぁ……探したけどあったことないの?」

 「はい、学校中探しました」


 私の言葉を聞き、愛美は深く考え込んでます。考えても仕方ないと思いますが……


 「……ワンチャン、その人学校来てない人じゃね?」

 「はい? 一体どういうことですか?」


 なにを言い出すのやら。学校来てない人はもう学生じゃないじゃないですか。


 「だから、あ・そ・こ・。ずっと空席でしょ? 入学式以降あそこの人、学校来てないんだよ」

 「はぁ……それが?」

 「だから! 凛華の言ってる人その人説? 濃厚?」

 「…………濃厚ですね!」


 なるほどです! 学校で見ないということは学校に来てないってことですもんね!


 「それに聞いた話だと、その例の人? 一目見て凛華のこと好きになったんでしょ? あの入学式には私たち新入生しかいなかった。そこから導き出されるのは、この新1年生ってことが確定します! なので、この学年の学校来てない人に縛られるわけです!」


 な、な!? 愛美はどっかの名探偵でしょうか!? たしかに上級生たちは私たちの入学式の日は休みだと……一目惚れって情報だけでここまで推理するとは!? 本当に驚きです。


 「驚きを隠しきれないわ……」

 「ふふふ……私に解けない謎はないのだよ……ま、茶番は終えて……私のフレンドネットワークによると」

 「なんですか、フレンドネットワークって」

 「友達からの情報ネットワークのことよ! もうほとんどの人と仲良くなったしね! 男子の方はまだやけど、女子は全員とLINE! 交換してんぜ!」


 そうですか。このコミュ力おばけ! 


 「んで、この学年で入学式以降休んでんのはあそこの席の人なんだよ。だからこれは確定演出じゃね?」

 「なるほど、もうそこまでわかってるのですか」


 彼女の人脈は本当にすごいですね。逆に恐ろしいですね笑笑


 「だから、あそこの席の人が来るの待てばいいんじゃね?」

 「そうですね。愛美に話して正解でした。まさかあんだけ悩んでいたことが、すぐ解決しました!」

 「へへへ、それは良かった! 困ったらまた頼って! 力なる!」


 そう言うと、彼女は自分のクラスへ帰っていきました。


 「あそこの席……確かに思えば、ずっと空席でしたね。誰の席かだけでも把握しておきましょうか」


 私はファイルに挟んでいた一枚のプリントを取り出す。

 そのプリントは名簿が載っている学級通信だ。


 「四列目の……後ろから二番目……【不動 政宗ふどう せいしゅう】ですか……この人なのでしょうか?」


 翌日探していた人物……不動政宗と出会うのだが、不動は思いもよらない登場を果たす。

 私、白石凛華はその登場の仕方を想像できなかった。いや、絶対できない!

 なぜって? ……彼が【伊達政宗の姿で登場してきた】からですよ!



ーーーーー****ーーーーー



 「皆さん、初めまして! 不動政宗です! 諸事情により、ここ一ヶ月ほど通えませんでしたがこれから仲良くしていただけると嬉しいです!」


 なんの変哲もない至って普通の挨拶。けど、どういうことでしょう? 皆さんこの人のことを引いています。

 ま、わかりきっています。彼が政宗様の純黒の甲冑で! 頭には美しい曲線を描いた金色の三日月の前立! 甲冑の上から羽織る陣羽織がまさに山形文様陣羽織! そして極め付けは右目に眼帯!


 これらの格好が示す人物。そう、伊達政宗です! すごい再現度! これはすごい! それなのに何故皆さん引かれているかって?

 当たり前じゃないですか。ずっと学校に来てなかった人が来たと思ったら、甲冑姿で登校してきたんですよ? 逆に鳥肌もんですよ。


 そして見事に皆さんに引かれたと。。私はいいと思いますが、客観的に見たら引かれても仕方ありませんね。いくら学校が私服OKでもこれは……


 挨拶を終えた彼は、歩き出しました。私はというと、窓際の席なので景色を嗜んでおります。


 ガチャガチャガチャガチャ……


 あぁ〜甲冑だから下の方がガチャガチャ鳴るんですよね。


 ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ……


 この人が貧乏揺すりしたら授業中集中出来なさそうですね〜


 ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ!


 ん? 近づいてきて……


 「白石凛華さん! あの時振られたリベンジさせてください! 放課後、体育館裏まで来てください! 待ってます!」


 と、甲冑君……いや、政宗君は私の前に来て、そう告げて去っていった。


 ………は? あの時振られたリベンジ? え、じゃああの人が私が入学式で振った人!? 


 「り〜ん〜か! 呼び出されたって聞いたけどマジ!?」


 愛美がやってきた。例のフレンドネットワークとやらはリアルタイムでしれるんですかね? 便利すぎやしません?


 「はい、それも探してた相手で……」

 「その人が『白石凛華さん! あの時振られたリベンジさせてください! 放課後、体育館裏まで来てください! 待ってます!』って言ってたらしいじゃん! ってことは例の人だよね!? いくん?」


 情報が早すぎる……本当に恐ろしい子です……


 「そうですね。行くのは行きますよ」

 「ほんと凛華ってすごいよね。毎回呼び出されたら絶対行くのは行くのだから」

 「当たり前です。相手は決死の覚悟で告白を決意しているのです。いくら結果は分かりきってることでも、その気持ちを私は無碍にしたくありません。

 「分かりきった結果って笑笑……けど、その人気になってたんだよね? しっかりと考えて行きいや! ほな、結果楽しみしてんでぇ〜!」

 「呑気に言いますねぇ。まぁ、しっかりと考えますよ」




ーーーーー****ーーーーー



 して放課後。来たのはいいのですが……なんですか、この観客たちは。


 私は言われた通り体育館裏まで来ました。して、そこには体育館の裏にも関わらず人がゴミのようにいます。逆にこちらが表なのではないでしょうか?

 いや、ここが裏であってるようです。人だからの真ん中に例の政宗君がいます。


 「……これも作戦なのでしょうか? ま、クラスのど真ん中で呼び出したらそりゃ、野次馬も来ますもんね」


 少し彼を観察していると……案外普通ですね。こんだけ人がいるのにびくともしてません。肝が座ってます。

 次に観客の反応を見てみましょう。


 「なにあの鎧?」 「な、ヤベェーよな笑笑 これ見れただけでも来た価値あるわ笑笑」

 「え〜誰に告るんやっけ?」 「白石さんやと」 「え〜狙ってたのに〜笑笑」 「大丈夫だって、流石にあんな鎧とはくっつかんて笑笑 まず、お前は狙ったところで可能性ゼロや笑笑」

 「ねぇ〜あの鎧君、背高いね? 案外イケメンやったり?笑笑」 「頭の兜がかなり顔隠してるからな〜どやろ? けどあんな格好する時点でないわ笑笑」


 と、まぁ……はい、そんな感じです。

 と、とりあえず行きましょうか。


 「おっ! きたぁぁぁ!!」


 私が登場するなり、野次馬どもが騒ぎ始めました。こんなお祭りみたいだとムードもクソもあったもんじゃないですね……


 私は政宗君の前に立ちます。


 「私に何か用ですか?」


 端的に言葉を投げかける。要件は分かってます。

 彼は一呼吸置いて……………………口を開いた。


 「えっ……と……あ、の……」


 えぇぇぇぇぇぇ〜めっちゃヒヨッテルゥゥゥゥゥゥ〜


 おっと、いけない。淑女らしからぬ発言お許しを。しかし、まさかですね。自分で引き起こして自爆するとは……ん?


 「おい! なにやってんだよ鎧! 早告れや!」 「そうや! そうや! 早よ! 早く!」

 「俺たち待たせるんじゃねぇ〜よ!」 「どうせ玉砕やからはよしろって! お前以外にも色んな人玉砕しとるから、無駄な期待持つな!」


 「「「「「「「「「告れ! 告れ! はぁぁぁぁよ! 告っれぇ!」」」」」」」」」


 彼が少しどもったのをみかねて、野次馬どもは彼を煽りに煽ってきます。


 「……うぅ……こんな……はずじゃ……くそっ……」


 私思うんです。人の決意を踏み躙るような輩が……消えていなくなればいいと。本当に腹が立つ。


 「用がないなら失礼します。では」



 「「「「「「え?」」」」」」」


 彼女、白石凛華の対応に全員が驚いた。読者もだろう。まぁ、これだけは伝えたく。白石凛華は悪女じゃない。安心してみてくれ。


 「ちょ、ちょっと待ってくれ!」


 彼は彼女追い走ったが、重たい甲冑に身を取られ敢えなく顔面からこける。


 「お、俺はまだ! 君に伝えたいことが!」


 彼が慌てて顔を上げた。して、そこには帰ろうとしていた白石が手を差し伸べている。


 「お、重いですね……」

 「あ、あ、ありがとう。で、伝えたいことがぁっ!」


 彼が話そうとした時に白石は口元に人差し指を置く。

 その所作に彼は自然と口を紡ぐ。


 「……夜の八時に舞花江公園で待ってる。そこで全て片付けましょう」


 彼女は不動にしか聞こえない声で囁き、その場を後にした。


 「え? 本当に帰った?」 「嘘だろ? あの白石さんが相手の告白を聞く前に帰った?」

 「待って、鎧君かかってないよな?」 「こんなことあんの……」


 野次馬たちは口々にこの異常な出来事について話す。そしてしだいに思ってくる。


 ((((((もしかして、俺たち(私たち)のせい?))))))


 こうして、不動は自爆ではあるものの野次馬どもに邪魔されてリベンジを果たせなかったのだ。




ーーーーー****ーーーーー



 とはならず、私と政宗君はとある公園で二人っきりでいます。


 「白石さん? こんな夜遅くで大丈夫? 家の人は心配しない?」

 「はい、大丈夫です。私家には誰もいないので心配なさらず」

 「そっか……リベンジするよりも先に聞かせて。どうしてこんなことしてくれたの?」

 「あそこにいた野次馬がうざかったからです。そしてあなたの決意を無駄にしたくなかったので。迷惑でしたか?」

 「いや! とんでもない! ご配慮ありがとうございます!」


 私は人生で一度も相手の告白を最後まで聞かずに去ったことはありません。なのでここで初めて告白されずに去ることで、野次馬どもに罪悪感を与えられるのではと考えました。

 そして彼は彼で雰囲気に飲まれて一向に進みそうになかったので、無理矢理ですが場所を変えさせてもらいました。

 これであいつらは罪悪感を覚えるでしょう。自分のせいで、人の覚悟を踏みにじったと。なにも感じないやつはそれまでです。それつらは人間じゃありません。


 「それじゃリベンジさせてもらいます! 白石さん好きです! 付き合ってください!」

 「嫌です」

 「えぇぇぇぇぇ! なんでぇ!?」

 「こっちのセリフですよ! リベンジって言われても、私たち何か関わりました!? 全くをもって初対面ですよ!?」


 え? 私が間違ってます? リベンジって言われても変わったの格好だけですよ!? それも伊達政宗!? 


 「今更ですが聞きますが、リベンジってこの一ヶ月なにを頑張ったんですか? そして、その甲冑になんの意味が?」

 「自分がこの一ヶ月、この伊達政宗の甲冑、陣羽織などを作るのを頑張ってました!」

 「え? なんで?」


 あ、ぁぁぁぁぁぁぁぁ! この人関連になると素の私が出てしまう! 淑女あるまじき姿を晒してしまう!


 「白石さんが伊達政宗を好きだと言っていたので!」

 「それでなんで甲冑、陣羽織を作るって思考になるのよ!」

 「え? やっぱ……見た目って大事だからね」

 「……あなた、何か新しいこと始める時は形から入るタイプね」


 ま、これで分かりました。彼は私が言った言葉を受け取って、そのために学校も一ヶ月休んで頑張ってたようです。そう意味で言ったわけではないんですがねぇ……けど、私のためにと思うと嫌な気分ではありません。


 「けど、私はあなたを学校に甲冑で登校してくる変な人ってことしか知りません!」

 「へ、変な人なのかな?」

 「はい! あなたは変な人です! けど、そんな変なあなたのことを気になってる私もいます!」


 私は愛美に言われて考えました。しっかりと答えを出すと。これが私なりの答えです!


 「なのでま・だ・付き合うことはできません! これからお互いのことを知っていき、そしてお互いの気持ちが固まったらもう一度! だから今日はまだその告白を受理できません!」


 (言ったぞ! 愛美! 私は自分の思い伝えたぞ!)


 自分の気持ちを告白するのが初めてだった私はちょっとハイになってしまった。


 「そっか……ま・だ・ね。一番最高な返答だと感じた」

 「そう? それならよかったわ。じゃあそれでいいのですか?」


 私が尋ねると彼はその場で跪き。


 「自己紹介がまだでしたね? 私は不動政宗です。この不動! あなたの独眼竜としてはばたきましょう!」


 今夜の三日月の光を浴びた不動の顔に少しだからとしてしまう。


 「面白いですね。けど、まだ私の独眼竜になれるかは分かりませんよ? 不動?」

 「うん、白石に認められるように頑張ります!」

 「はい、頑張ってください。あと、明日以降はその甲冑着るのをやめるように!」

 「え!? なんで!?」

 「見てるこっちが恥ずかしいわ! それに私は政宗様を外見で好きになったわけじゃないの!」

 「そ、そっか! なるほど! メモメモ……」


 これは私が私の伊達政宗に振り回される物語です。


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 ご愛読ありがとうございました!!

 告ってきた人物が自分の好きな人物になってもう一度告ってきました! 皆さんならどう思いますか? 教えてくれると嬉しいです!

 面白い! 凛華、どうやって振り回されるんや!? 政宗、これからどう振り回すねん!? 続き気になるぞ! って少しでも思ったら下から評価してくれると嬉しいです!

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