航海第二十六日目 覚醒

(平成11年10月5日〔火〕曇り 翌日記入)

 暗がりの中、私は不意に目を覚ました。

 そして、自分がゴミ箱世界にいることに気づく。


 そんな私の前に10匹のネズミを従えた大男が現れた。

 彼が言うには、自分はこの世界の主だから出会いの記念に5万円をよこせとのこと。もちろん、彼の言いなりになんてなろうはずもない。私は断固として断った。

 すると、大男は怒りに燃え上がり、私に襲い掛かってきた。


 しかし、今まで数多くの強敵を打ち破ってきた私に敵うはずもない。大男は地べたに倒れた。そして、私も倒れた。

 頭痛がする。ノドもやられた。やはり、急に涼しくなったから、風邪を引いてしまったのだ。大男はこの隙を見逃さず、私の後頭部をハンマーで叩いた。私の目の前に星が飛び、闇の世界へと誘われる。


 私は再び昏睡状態に陥ってしまった。私のゴミ箱世界での冒険はどうなってしまうのだろうか。果たして、航海はできるのだろうか。


(二十七日目につづく)

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