第8話 たっくんの得意技

たく「うっわこの感触久しぶりやなぁ・・・・」

あお「かっこいい・・・!(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡」

たく「あにしとんの。ったく」

あお「久しぶりに空手やるの?」

たく「なんかやりたくなった」

あお「応援するね!頑張って!!」

たく「お、おう」


うちはそう言ってポンポンを両手に持った。実はうち、たっくんが空手をやるとき必ずポンポンを持って応援するの。そうすると、たっくんは何でもできちゃうから!


たく「ふー・・・」

あお「うっ・・・」


黙り込んだたっくんは、次の瞬間・・・


たく「・・・来い!!」

主審「始め!」

たく「おらっ!」

あお「たっくん!!がんばって!」

たく「ふっ!おりゃ!」

あお「ファイト~!たっくん!」


たっくんは何をしていたのかというと空手の組手。うちは金色のポンポンを持ち、チュールのスカートを揺らしてたっくんを応援したの!たっくん体細いのに倒れないかな・・・。って心配したけど。


あお「たっくん!!ふぁいと!!」

主審「やめ」

あお「ひゃあ!」

たく「・・・ありがとうございました」

あお「かっこいい・・・」


たっくんはそう言うとキッチンに行った。そして冷蔵庫から出したのは、ぶどう!?


あお「いつの間にたっくんぶどうなんて買ってたの!?」

たく「今朝届いたんだよなぁ。さぁこれで愛央のお菓子が作れる」

あお「さすが~!」

たく「いやまぁ、俺が食いたいだけなんだが」

あお「えっ?」

たく「まぁ見てなって」


たっくんはぶどうを絞り始めた。絞ってどうするのかな?でもうちは自然とたっくんを応援しちゃってた。


あお「ふれっふれっ、たっくん♡」

たく「応援してくれんの?」

あお「たっくんの専属チアだもん。応援するのは当たり前でしょ?」

たく「当たり前って・・・」

あお「もーっ。(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡」

たく「バカ。いてぇよ」

あお「ふふっ。頑張って♡」


うちはそういってたっくんにキスしたの。そしたらたっくんはとあるお菓子を作ってくれたの!


たく「できたぁ」

あお「なにー?」

たく「これで愛央を占うべ」

あお「それって、タルトタタン!?」

たく「そゆことー」


たっくんの特技は、タルトタタンを作ってうちの占いをする。発達障害を持っているたっくんならではの数少ない得意なことなの!


たく「さてさてぇ、愛央は今日何番目が食べたい?」

あお「8カットなんだよね?」

たく「いつもどおり8カット」

あお「時計の9のところ!」

たく「ふむふむ・・・なるほどね」

あお「いただきまーす!」

たく「お、結果が出たぞ」

あお「今日の愛央は?」

たく「少しはしゃぎ過ぎて周りと距離を置くことがあるかも。落ち着いて周りの人と協力すると成功する。推しに抱きつくとストレス解消になるよ」

あお「そうなの?あとは?」

たく「ラッキーカラーは赤。お守りは大事な人」

あお「たっくんのタルト占いって当たるね!って、お守りは大事な人・・・?」


うちは結果を聞くとお守りを応援したくなって赤のポンポンを持ってたっくんにぎゅーってしたの。


あお「たっくーん♡(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡」

たく「占いどおりだな。ストレス解消になった?」

あお「うん!」


うちはそういってたっくんに抱きついた!たっくんの占い、また当たるかなぁ?

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