悪役令嬢奇譚の人物紹介

アグネス・クリスティン・ジョーレー

 悪役令嬢奇譚の章の主人公。名の由来は悪役令嬢から。

 ゲメトー王国の王太子ヒューバートの婚約者でジョーレー侯爵家の一人娘。

 才色兼備のいわゆる完璧令嬢だったが、ヒラリーに骨抜きにされたヒューバートに婚約破棄された挙句、ニブルヘイムに追放されるという悲惨な目に遭う。


ヒューバート・ロー・スデズク

 ゲメトー王国の王太子で最後の王となった男。名の由来はクズヒーロー。

 優秀なつもりでいるが、それほどの才能は無い。唯一の王位継承者であるがゆえに忖度され、実力以上の評価を得ていただけなことに本人が気づいていなかった。

 アグネスの補佐があって、自身の王位がようやく成り立つと理解出来なかったことが身の破滅を招いた。


ヒラリー・ド・インデス

 インデス子爵家の令嬢でヒューバートに近付き、篭絡した。名の由来はそのまま『ヒドイン』。

 ストロベリーブロンドの髪に瑠璃色の瞳という珍しい容姿と異性に媚びるあざとさを利用して、成り上がった。


ドローレス・ツイタルネン

 ツイタルネン辺境伯家の令嬢。アグネスの親友。名の由来はどついたるねんから。

 学院の卒業パーティーで行われた断罪劇に憤慨して、フェリックスと異議を唱えた為にニブルヘイムに追放された。

 武門の家として知られる辺境伯家の令嬢だけあって、武術に長じている武闘派。


フェリックス・ザーケンナ

 ザーケンナ伯爵家の令息。名の由来はふざけんなから。

 正義感が強く、歯に衣着せぬ物言いをする男だった。

 学院の卒業パーティーで行われた断罪劇に憤慨して、ドローレスと異議を唱えるが激昂したヒューバートに斬られ、絶命する。

 その首が晒された為、実家のザーケンナ家が反乱を主導する立場になったのは当然のことだろう。


マーカス・ジョーレー

 アグネスの父。アグネスの碧玉色エメラルドの瞳は父親譲りのもの。

 王国の外交を一手に担うやり手の外交官であり、小国であるゲメトー王国がうまく立ち回れていたのはマーカスがいたからだと言われている。


グロリア・ジョーレー

 アグネスの母。アグネスの濡れ羽色の髪は母親譲りのもの。

 マーカスとは貴族には珍しい恋愛結婚だったのは社交界でも有名な話。王妃モニカと学院生時代から、仲が良かったこともアグネスが王太子妃に選定された要因の一つだった。


モーリス・ブナンダヨ・スデズク

 ゲメトー王国国王。名の由来はモブですから。

 王妃と外遊中にヒューバートが起こした政変により、国に帰ることなく、ニブルヘイムへと送られてしまう。

 在世中、これといった功績を上げた名君ではないが、人材を見抜く目に優れ、適材適所の人事により、国の安定を保っていた。


モニカ・ブナノヨ・スデズク

 ゲメトー王国王妃。名の由来はモブですよから。

 外遊中にヒューバートが起こした政変により、国に帰ることなく、夫ともどもニブルヘイムへと送られた。

 グロリアとは学院生時代からの友人。ゲメトーでは珍しいシルバーブロンドの髪の持ち主。


トバイアス・ド・インデス

 インデス子爵家の当主。ヒラリーの父。

 実直な人柄で知られ、商いを重んじる商家としてのインデス家の中でも指折りのお人好し。


リリス

 冥府ニブルヘイムの女王。

 かつてニブルヘイムに追放された三兄妹の末妹がやや成長した姿だが、見た目はまだ幼稚園児程度。

 黒い捨てドラゴンを育てて(飼っている?)おり、よく一緒に行動している姿が見られる。


メニヤ

 霜の巨人ヨトゥンの一族。

 スカージよりはやや小柄であるものの二メートル近い大柄な女性。手先が器用でリリスの車椅子を作ったのもメニヤである。

 保護されたアグネス達の看護を任されていた。


ヘイムダル

 ニブルヘイムへと続く、橋桁もない不思議な虹の橋ビフレストの袂に居を構えて、ラグナロクに備える番人。

 ゲェルセミ・リリス母娘とは茶飲み友達のような意外と気安い関係。

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