英語のお勉強

 地理も無事終了。

 

「じゃあ、明日は英語ね」

「はい!じゃあ、わたし外人ふうでお待ちし

 ております」

「えっ、どんな⁈」

「ふふふのおふです」

 …ふふふのふじゃないのか⁇

 とにかく明日が気になって仕方なかった…

 

 そして…やっぱり窓から視線。

 見るとまたパッとしゃがんだ⁈

 いや、今日は頭が少し出ている。

 中腰⁇な感じで頭が少し出つつヒラヒラと

 手を振ってくれた。

 

 

 次の日

 とにかく放課後が待ち遠しいオレ。

 外人ふう…

 どんなんだー‼︎⁇

 

 そして待ちに待った放課後

 

 コンコン

 穂乃果ちゃんの部屋のドアをノックした。

 

 すると…

「ハローぉ〜」

 と、アロハシャツを着てサングラスをかけ

 た穂乃果ちゃん…

 南国っ。

 

「ゆーあーウェルカム、フォーエバー」

 なんか…強制的にずっとようこそって。

 しかも‼︎

 

 まさかの‼︎

 ハグ⁉︎

 穂乃果ちゃんは、オレにウェルカムといい

 ながら、ハグして背中をパシパシ軽く叩い

 た。

 

 だから、オレも

「オーぅ、テンキューと言いながら抱きしめ

 返した。」

 すると、

「アッ…」

 て声を上げる穂乃果ちゃん。

 

「あ、ごめん。やりすぎだよね」

「いえ、こちらこそメンソーレです」

 …メンソーレって沖縄の言葉じゃ…

 いらっしゃい的なやつだよな…。

 でも、穂乃果ちゃん的にはごめんなさいっ

 て感じで使ってる?っぽい⁈

 

「…とりあえず、普通に勉強しよっか」

「はい。じゃあサングラス外します。アロハ

 シャツも脱いだ方がいいですか?」

「あー…どっちでも。」

「はい。で、中水着ですがいかがいたしまし

 ょう?」

「えっ⁉︎水着⁇」

「はい…気分は、アロハなもんでつい。」

「あー…えーっと…」

「イヤだ…わたしったら、軽く変態しようと

 思ってついやりすぎました。」

「変態⁈」

「あっ、変装の間違いです…うっかりどっぷ

 りどんぶらこーです。」

 頭真っ白状態なのかな…

 

「うん‼︎いいじゃん!アロハのまま英語はじ

 めよ!」

「わー、空先生心が広いです。ザ、スカイイ

 ズワイドです」

 …空が広いか。

「うん。英語好き?」

「はい‼︎アイライク好きです」

 …うん。

「じゃあ、まずとりあえず単語は覚えて」

「はい‼︎」

 

 穂乃果ちゃんが単語を一生懸命頑張って書

 いていた。

 

 ん?

 写真が落ちてる?

 

「…あの、穂乃果ちゃん。なんか写真みたい

 なものが落ちてたよ」

 表は、見ないで穂乃果ちゃんに渡した。

 すると、

「あー‼︎これジェーケイと撮った写真。見ま

 す?」

「えっ、いいの?じゃあ見せて」

 …ジェーケイって女子高生の略じゃないっ

 け⁈

 穂乃果ちゃんと、四、五じゅうのおばさん

 らしきお方がうつっていた。

「あのー、ジェーケイって…」

「あぁ、わたしのおばあちゃん。」

「えっ…」

 おばあちゃん?

「ジャパニーズケイコ。略してジェーケイで

 す」

「あー…なるほど」

 

 …びっくりしたー。

 

 気を取り直してお勉強再開

 

「では、この英文の意味を日本語で答えてく

 れる?」

 答えは、あなたの自転車を使ってもよいで

 すか。だ。

 しかし、穂乃果ちゃんは、

「あなたのバイク乗り回していいかな?」

 だった。

 …うーん。

「答えは、あなたの自転車を使ってもよいで

 すかだよ」

「アイ、スィンクソォトゥ」

 発音よく、わたしそう思いますと言い出し

 た。

 発音良すぎ!ってか、返しうまっ‼︎

 

 次の問題

 マイネームイズヒロシ

 これは、簡単だ。

「わたしの名前は、ヒロシです…アイドント

 スィンクソウ」

 えっ、わたしはそう思いません…なんて言

 い出した穂乃果ちゃん。

 じゃあ、ヒロシじゃないなら誰なんだ…

 なんて思っていたら

「ドントウォーリー」

 気にしないでと言い出した。

 気になるわー‼︎

 

 ってな感じでまた本日も一生懸命頑張った

 穂乃果ちゃん。

 

「よし!じゃあ、今日はこのへんでおしまい

 にしよっか。」

「ザッツアグッドアイディア‼︎」

 それは良い考えですねと言い出した…。

 

 穂乃果ちゃんが英語ができるのかできない

 のかよくわからなくなるオレだった…。

 

 そして…穂乃果ちゃんの英語力よりも気に

 なって仕方なかったのが、アロハシャツの

 下の水着なのでありました。

 

 

 帰ろうとすると、

 また窓から視線…

 

 なぜいつもそこから…ってかさ‼︎

 双眼鏡持ってるし。

 

 しかも穂乃果ちゃん自体は、しゃがんでる

 のに、双眼鏡のみがこっちを見てる風?

 

 …何がしたいんだ。

 穂乃果ちゃん。

 片手で双眼鏡を持ち上げ、もう片方で手を

 ヒラヒラと振ってきた。

 

 穂乃果ちゃんは、しゃがんでるから見えな

 いだろうけど、オレはいつも笑顔で手を振

 るのでありました。

 

 続く。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る