第11話

学校、本来は勉強、お呼び研究を行うための場

決して陽キャの承認欲求を満たし社会的整理性を持った婚活イベントを行う場ではないのだ。


だからこそ定期テストで点数を取るために、勉強するのは間違いではない。

定期テストは社会的地位の向上するための一つの指標として日本では7割方の信頼を勝ち取れる大きなモノに成る。


定期テストの赤点は学校によって違う。

40点未満などの一定の点数をラインとして赤点を付ける場合。

もしくは平均点をから7割下などの方法。


この学園は平均点の方で赤点を決める。

俺はその基準点ギリギリのラインでつないできた人なので、クラスの先生からよく茶化されている。


「注目を浴びるのは嫌だな。」


「筋肉をそれだけつけておいて何言ってるのよ。」


俺はがっくりと項垂れるほかなかった。


◇◇◇◇◇


もうこうなったら自棄だと、テスト問題をとっと済まして絵でも描いてやる。

身体強化、そこに脳が含まれるのは当然、脳の強化に最も重要なのは必要な情報をいつでも引き出せるようにすること。

今まで見た情報は確かに人間の脳内で記憶されているととある論文で見たことがある。


完全記憶能力はほぼ無意味な能力であり、もっと必要とすべきなのは人間に在った記憶の引出方法。

これを会得するには個々の思考の嗜好を見出さなければ、碌に記憶を引きだせない。


「テストどうだったかしら。」


「まあまあだよルルさん。」


「その割には、鉛筆の音が絶え間なくしていたけど?

 そんなに書くような問題あったかしら。」


だって絵とか描いてたもん。

教師が見たら歓喜乱舞するくらいの芸術的な絵を描いてやったぜ。

そんなこと言ったら怒るんだろうな。

クラスにいた時は真面目な委員長的なキャラだったし怒る顔が目に浮かぶ。


でもそういうこって社会人になって辞めていきやすい子の筆頭格なんだよな。

以前の戦場で規律を守らない人間を注意する奴らが実際の戦場、現場を見てその違いを痛感して辞めていくやつらが多かった。


ルルさんもそのままに生きて行けば早死にするから監視の任に憑かせたのかね。

何となくだけど、ルルさんのバックにいる上層部の思惑を感じる。

他の雄馬のハーレム人員たちも戦闘向きではない性格をしているせいか、守らなければと思わされる場面がアリそれが人気の理由ともいえる。


俺には可愛いとか一切思わんが。

だって二次元愛だもん。


確かに容姿は整っているが


「黙ってれば可愛いんだけどね。口がこれじゃあ恋人は出来んわな。」


「なんでテスト中何しているか聞いたのにそんな話が出てくるか知らねえ。

 勇君の頭はぺしゃんこになりたいのかしら。」


「さ、テストも終わったし、帰るか。」


「待ちなさい!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る