【R-15】たこパwith彼氏③近づきたい 5月3日

「ベットは?」

 杏梨は金田にお姫様抱っこされていた。


 ベットのある部屋のドアを指差す。

「あっちね」


 ほくほく。ふわふわ。杏梨は幸せな気持ちだった。


 金田は杏梨をベットに寝かせて、水と念のためのビニール袋をベッドサイドに置いてくれた。


「飲みたくなったら言ってな。ズボンきつそうだけど脱ぐか?」

 杏梨は今日はスキニーパンツを履いている。たこ焼きもたくさん食べ確かに少しきつかった。


「あっ……脱いだら楽かな?」

「わかった」

 金田はかけていた布団をめくり、杏梨のズボンのボタンに手をかける。


「えっ金田さん、自分で脱ぎますよ?」

「力入んないだろ?」


 ボタンを外しチャックをさげる。ズボンに手をかけゆっくりと丁寧に脱がした。

 金田の手が杏梨のおしりや腰に当たるとどきどきした。


 金田には杏梨のパンツが至近距離で丸見えだろう。とても恥ずかしい。


 脱がし終わったズボンを金田が表に直して畳んでくれている。


「寒くないか?」

 布団をかけ直して聞いてくれる。


「大丈夫です。ありがとうございます。」

 そのまま、金田は杏梨の横に潜り込んできた。


「ここ来る?」

 腕を伸ばして聞いてくる。


 杏梨が行こうとすると金田の方から来てくれた。金田の腕の上に頭を乗せ、金田に寄り添った。


 腕枕だ。


 自然に金田の顔と杏梨の顔が近くなる。すると金田の方から杏梨にキスをしてくれた。


 ちゅっちゅっちゅっ


 ついばむように、でも止まることなくキスをする。キスはワインの味がした。


 次第にキスは深くなり、舌を絡ませあうが酔っていた杏梨は上手くできずに金田にされるままだった。


 段々呼吸が苦しくなってくる。

 苦しそうな杏梨の様子に金田は口を離した。


「……はぁっはぁ、金田さぁん」杏梨は金田を見つめる。


「ごめん、苦しかったか?」

 金田はすまなそうに杏梨の顔をなでた。


「ううん、嬉しかったです」

 息を整え、杏梨は金田にキスをした。


 苦しくなる度に息を整えキスをずっと続ける。金田は杏梨の鼻や頬にも口づけた。


 そのキスは好きだよって言われているようで杏梨は嬉しくなった。


「金田さん、私今嬉しいです」


 幸せでたまらなくて金田に抱きつく。

 わざと胸を金田の身体に押し付ける。


 金田さん、私キスだけじゃ足りないです。


 杏梨はもっと金田に近づきたかった。パンツしかはいていない下半身を金田に絡ませる。


 杏梨の腰に少し固い感触が触れた。


 杏梨の胸が高まった。


 金田が口を開く。


「杏梨、その……あんまり近くにくると、したくなるから」


 金田が杏梨の身体をそっと引き離す。


 杏梨は金田の手を取り自分の胸に引き寄せた。


 こんなあからさまなことは金田にはしたことない。


「酔ってるからセックスは辛いだろ?」

 金田が心配そうに声をかける。


 杏梨は首をふった。

「私は金田さんにもっと近づきたいんです」


 その言葉を聞いて杏梨の胸の上の金田の手が動き始めた。

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