あとがき


 こちらはあとがきです。

 本編ではありませんので、ご興味のない方はブラウザーバックをお願い致します。

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 初めましての方も、私の作品を読んだことがある方も。

 この度は『白い結婚は無理でした(涙)』をお読みいただきましてありがとうございます。


 小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。



 前作、『モブ転生とはこんなもの』

https://kakuyomu.jp/works/16816927862304934348


から思ったより早く、次の短編が思いつきましたので書かせていただきました。



 私は常々、このよく使われる『君を愛することはない』に疑問を持っていました。


 いやだってさ、貴族っていろんな人に足をすくわれるから弱みを見せないようにするって皆さん書いてますよね?

 私もそう設定してるし。


 なのに虐げる予定の嫁だからって、そんなことわざわざ言いますかね?


 

 嫌いな女の心を折って操るため?

 他に愛する人がいるから?

 女嫌い(人嫌い)で寄せ付けたくないから?

 もうすでに相続させる子どもがいて、権利を奪わせないため?

 入り婿なのに、妻の財産を奪うため?

 皆様の創意工夫がすごい。

 

 そんな中で一番気になったのが、妻の命を守るためでした。

 そのお話は元婚約者の幽霊からだったんですが、これが琴線に触れたんです。


 他の話がダメって話じゃないんです。

 私は他の方が書いた作品は、とても楽しんで読めるんです。

 このセリフの目的は、ほとんどが痛快なざまぁですからね。



 ただ私は自分が納得しないと書けなくて、それでなんでそんなこと言うんだろうなって前に考えていたんですよ。


 脳は自分の問いかけに必ず答えを出すと聞いたことがあるのですが、あれって本当ですよね。



 答えはポーンと突然やってきました。

 お昼ご飯を食べ終わって、お茶を飲んでいる時にです。

 そのことを考えもしてなかったので、自分でもびっくりしました。


 結果は「目的を達成するためになら、優秀な男でも言う」だそうです。



 じゃあその目的とは?


 わざわざそれを言う相手と結婚してるんだから、そのあたりに答えがあるとおもいました。


 候補は2つ。

 1つは復讐です。


 夫は誰かに復讐を考えていて、妻の命を守るために白い結婚をし、かつ冷たい言葉を浴びせることで共犯でないことを示す。

 これならば妻への虐待もありです。


 悲恋ですね。

 ここまでするからには、敵はものすごく権力者ですね。

 となるとかなり敵のことも書かないといけないし、夫と妻の関係も明らかにしないといけない。

 中編~長編を書くならば、こちらを採用です。

 

 だから、今回は却下。



 もう1つは弱みを見せることを嫌う優秀な高位貴族でも、自分より低い地位や財産のない女性に恋をして結婚したい。

 よくあるパターンですね。


 その障害を取り除くためならひどいことも言う。

 そこには妻の命を守るという意味も含まれています。

 今回は公爵家に受け入れさせるためです。


 貴族は体面を重んじるんですから、容貌に関わるような虐待はしないと思うんですよね。

 家事させたら手荒れや日焼けをして、貴婦人としての美を損ないますし。

 むしろ夫婦の不仲を隠すために、周りは気を遣うと思うんです。

 だってベラベラと外で暴露されたら、困りますからね。



 これが「君を愛することはない」に対する私の答えです。



 伯爵家の娘が続いているのは、無理のない結婚に導くためです。

 男爵家ヒロインだと、下剋上が激しすぎる。

 短編なんで無理な設定は少しでも減らしたいんです。

 長編ならそこんところの苦労を書くのも面白いですけどね。



 くっつけないでエミリオをざまぁすることも考えたんですが、彼は信頼できる乳母をつけるなど、フォローもできる男。

 好きな子に塩対応ができないタイプですね。

 だからハッピーエンドにしました。



 それにしても私の書くキャラクターは腹黒いのが多い気がする。

 マリアンナも、ルイも、エミリオもです。


 私、性格悪いのかしら?

 若干心配になってきました。


 でもお話を凝縮させる必要のある、短編のせいかもしれません。


 あと錬金術科のエリーは清廉すぎますからね。

 こういうところでバランスを取っているんでしょう。

 そういうことにしておいてください。



 それから悩んだのは、婚約やお見合いの時にその人の経歴などを記した書類を、身上書にするか、釣書にするかです。

 あんまり身近なものではないので、普段使うことはありませんよね。

 言葉選びって以外を悩むんです。


 それで身上書って字面が固いって感じたんです。

 申告書とか、履歴書とか、そう言った事務処理っぽい印象を受けたんです。

 それで釣書にしました。

 関西で主に使われるって今回初めて知りました。



 この作品は1日で書いたのであんまり練っていません。

 ご都合主義ですね。

 雑なのは認めます。


 前作『モブ転生とはこんなもの』を読んでくださった方はお判りでしょうが、同じ展開と構成をとっています。


 片方しか活躍していない展開は、最後に種明かしするこの構成に向いています。


 前の『モブ転生』との違いはナナが完全な他力本願なのに対して、フィリシアは薄々気が付いてることです。

 彼女は美人なだけでなく、状況判断もできる賢い女性です。

 母は強いんです。



 それとこの構成だと情景描写が減らせるうえに、説明も文字も少なくできるんです。

 この作品には最適な構成かと言われると、ちょっと不安ですけど。


 でも別の構成にするためにはもっと設定をしっかりして、キャラクターを練らないとダメなんです。

 そうするとものすごく時間がかかってしまうんです。



 私にはカクヨムでメインの作品、

「錬金術科の勉強で忙しいので邪魔しないでください」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890677055


があり、それを中心に活動しています。


 出来るだけオリジナリティーのある作品に仕上げたいんです。

 私の場合はかなりの熟考が必要で、時間がかかります。


 割とちょっとしたことでも影響を受けやすいので、あんまりアニメやドラマも見なくなりました。

 だって目隠ししてる最強の男なんて、出したらダメでしょう?


 私だって再放送見たいよぉ。

 録画はしてるけどさ。



 話がそれました。


 過去に問いかけた問題に対して、脳がいつ答えをくれるかは自分ではコントロールできません。

 答えがやってきたときが書きどきなのです。



「わたくしが悪役令嬢になった理由」

https://kakuyomu.jp/works/16816927862000030043


で2年もアイデアを置いてしまったことから、身をもって知っています。


 思いを残すとずっと悶々としてしまうんです。

 書いてしまえば、頭がすっきりして考えがまとまりやすいんです。

 でも実は本編よりあとがきが一番時間かかっているんですよね。

 書かない方がいいのかな?


 とりあえず、今回は書きました。

 楽しんで読んでいただけると嬉しいです。



 それではここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。


 最後になりましたが各小説投稿サイトの敬称を略しましたことをお許しください。



 詩森さよ(さよ吉)



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2022/04/29

セルフレイティングの性描写ありを外しました。

もっとエロいやつにつけるものなのですね。

夫婦の営みについて言っているので入れましたが、中学生が読んでも問題ない程度だと思います。



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白い結婚は無理でした(涙) さよ吉(詩森さよ) @sayokichi

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