第53話 アニメ [ 異世界幻想伝 フレイリアーナ ]

 蒼のじゅんなま より


 先週は更新出来ず大変申し訳ありませんでした。

 実は、身内に不幸がありまして…これ以上は話しが重くなるので書きませんが、初めての事にドタバタやっております。 

 投稿ですが、書いた所まで公開させて戴きます。

 まだまだ手続き等で市役所通いになりますので、真に申し訳ありませんが来週も休みとさせて戴きます。

  皆様も健康にはお気を付け下さい。

 

ーーーーーーーーーー

 ガキッン!


 メーナの持つ大鎌[ 黒 ]とティムトの持つ短剣が激しくぶつかり合う。

 メーナは今まで見た事も無い位の怒りの表情でティムトを睨みつけ、両腕で大鎌を力任せに押し付けた。

 相対するティムトは左手に持った短剣で軽々と大鎌を受け止めている、その表情は口元は微笑んではいるが目元は何処か悲しげな顔をしていた。


ティムト「ボクとリリアが観た星見はね…この世界に訪れる未来に絶望したリリアと君が…黒葛の魔女と黒茨の剣士に堕ちて…世界を滅びによる終焉に導いてしまうんだ。

 その未来に対してリリアは伝説の純白の勇者を召喚して未来を託し、自分は氷の棺に自ら入って眠りに付き黒葛の魔女に堕ちる事を防いだんだよ。」


 ティムトはメーナの左耳の上にあるハイビスカス マンドゴラ[ ドゴラちゃん ]を一目見て、メーナに諭すように話を続けた。


ティムト「君は…その花の友達に魔力を吸い取って貰って黒茨の剣士に堕ちてしまわないようにしているようだけど…夜はちゃんと眠れているかい? 夢の中で世界樹の邪枝に囁かれてはいないかい? 目の前が血で真っ赤に染まって全ての物を破壊してしまいたくならないかい?」


 ガキッ!


 メーナが力任せにティムトを撥ね退ける、困惑と怒りで何か言おうとしても自分の感情が分からず言葉が出ない。


ティムト「君がどうして純白の勇者に近付いたのかは分からないけど…どうやら勇者の寝首を襲うつもりじゃ無さそうだね。

 もし君がどうしても邪枝の思念に囚われそうになったら…ボクが氷の棺に眠らせてあげるよ。」

 

メーナ「うるさい!」


 怒りの形相でめちゃくちゃに大鎌を振り回すメーナ、部屋の家具もベッドもズタズタにしてそれでも攻撃を止めない。

 ティムトはヒラリとメーナの攻撃を躱し窓枠に手を掛けながら一度振り返り、思い出したように言葉を発した。


ティムト「あぁーそうだ、君達が世界樹の門番を倒したせいで、向こうの獣達が此方に入り込んで来るから被害が出る前に猟ってね。」


 大変な事をさらりと言い放ち夕暮れの中に溶けるように消えて行ったティムト。


クラリッサ「何だ今の音は?」


紫鶴「何事ですかメーナ殿? むっ?! 魔の波動を感じるのです!」


フォン「ワッフ! 敵の匂いがする!」


 部屋の中に飛び込んで来たクラリッサ、紫鶴、フォン達に返答する事も出来ず、メーナはティムトが逃げた窓枠を睨み付ける事しか出来なかった。


優樹「ふぇ〜〜、お腹減ったぁ〜!」


 そんな中、隣の部屋から緊張感の欠片も無い優樹の声が聴こえてきた。

 


 

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美少女フィギュア好きが、ダンジョンで、ゴーレムマスターになったら。 蒼のじゅんなま @junnama0601

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