この世界の裏側で

 =軽くキャラ紹介=


○谷村 亮太郎


 日本人の少年。

 関西、大阪の人間。

 大阪日本橋をホームタウン化している。

 色々と日本でも暗躍していて木里 翔太郎、荒木 将一達を影ながら支援していて、その流れで欧州までやって来た。


○ヴァン・テスタロッサ

  

 明るいブラウンの髪の毛。

 青い瞳。

 整った顔立ち。

 気品溢れるオーラ。

 ユーロ連のテスタロッサ財団を若くして纏め上げた青年。



 Side 谷村 亮太郎


 この世界ではEU、ヨーロッパ諸国はユーロ連と呼ばれているらしい。


 ソ連も現役だし、日本の厄介なお隣の3カ国は極東アジア連とかに纏められているそうだ。


 世界が違うとこうも違いがあるのか――のどかな山中に建築された屋敷内のテーブルを挟み、眼前で紅茶を飲んでいる人物。

 

 ヴァン・テスタロッサ。

 

 まさかこの人物と関わる事になるとは思わなかった。


 とある世界では恐らくとある作品の転生者だったがこの世界でもそうなんじゃないかと思われるようなぐらいのオーラと気品溢れる動作をしている。


 この世界ではユーロ連の実質的な支配者だ。

 最初はお飾りの支配者だったらしいが、支配者は支配者だ。

 一気に頭角を現してユーロ連を纏め上げ、ヴァイスハイト帝国とやり合っている。


 正直財団の人間にとっては大誤算だったに違いない。


 ヴァン・テスタロッサと言う人物は生粋の軍神。

 神にでも愛されているかのような男なのだから。


「ふむ――前にも言ったが、こうして対峙していると懐かしさを感じるな」


「いや~恐ろしい台詞に聞こえますね。この世界でもトレー○さんの産まれ変わりだったりするの?」


「さあ? それはどうだろうね?」


(まあ普通に考えて答えてはくれないよね)


 ぶっちゃけそうであっても違和感ないのがこの青年のヤバイところだが。

 

「日本政府やヴァイスハイト帝国のバックには間違いなく奴達がいるだろう――そうでなければ説明がつかない」


「確かに日本政府が核兵器を使用したのはそうでもないと説明がつきませんね――まぁ極東アジア連の陰謀説とかも可能性があるっちゃあるんですけど」


「確かにそうだが問題はもはや核兵器使用の犯人捜しの段階ではないのだ。ヴァイスハイト帝国も捜している」


「帝国も一枚岩ではないと?」


「ヴァイスハイト帝国は十分過ぎる程の領土や資源は手に入れている。だから日本政府の核兵器の使用は彼達――反戦派にとっても誤算だった」


「そしてそれが奴達のシナリオだった」


 同時に警報が鳴り響く。

 爆発音や銃撃音

 敵襲だ。

 どうやら奴達にとってもこの会合は面白くはないらしい。



 Side 襲撃部隊隊長


 我々に逆らう反乱分子。

 

 ヴァン・テスタロッサ。


 キサマは知りすぎた。

 我々の手に余る。

 ここで処分しよう。


 念のためパワーローダーも大隊規模を投入している。

 パワーローダーも我々の組織で使われているモデル。


 例えユーロ連の最新型だろうと、アインブラッドタイプだろうと粉砕できる。 


『隊長!? 地下に格納庫――大きいです!? 艦船サイズ!!』


『なに!?』


 地下から純白の空中戦艦が現れ、浮上。

 同時に二機のパワーローダーが突っ込んでくる。

 速度は戦闘機――いや、それ以上か!?



 Side 谷村 亮太郎


 銀色に金縁のパワーローダー、ソーディアン。

 武装は専用のライフルにシールド、ビームサーベル。

 そして背部の二つの巨大なブースター。 


 装甲素材は特注品のブラニュウム合金製。

 高価だが軽量でとても頑丈な合金である。

 具体的には並のビーム兵器やレールガンすら止めるぐらいには頑丈だ。


 実質、ヴァン・テスタロッサ専用機である。

 ソーディアンは財団でも量産されており、彼を援護するように量産型のソーディアンや純白の空中戦艦「ヴュリンヒルド」が援護してくれている。

 

 そして自分はと言うとシュバルツセイバー。

 カラーは金縁のブラック。

 ステルス仕様の高機動戦闘型で黒騎士然としたシルエットに背中の大きな二つのバインダーブレードが特徴だ。

 パワーローダーではなく、ファイティングローダーと呼ばれる機種だ。

 手に持った二振りの実体剣で敵のパワーローダーを切り裂いていく。


 敵のパワーローダーも特注品だ。

 一見すると重騎士のような印象を持つシルエット。

 装甲表面に耐ビームコーティングが施されている上にバリアフィールドまで張られている特注品。

 ホバー移動だけでなく短時間なら空中飛行も可能。

 武装もビームライフル、レールガン、ガトリングガン、バズーカなど様々だ。

 名前はグランシェルだ。


 敵の数は大隊規模。

 ご丁寧に空中戦艦まで派遣している。


『は、速い!?』


『あの黒いパワーローダーは何なんだ!?』


『あの白い機体どれだけの速度を――!?』 


 敵は混乱しているようだ。

 空中戦艦の方はヴァンに任せよう。

 自分は地上の敵を片付ける。

 敵は火力が災いして中々近接武器が使えずにいる。

 それに近接戦闘の経験はあまり無いのだろう。

 面白いように倒されていく。


『この化け物が!』


『あの黒い機体を撃ち取れ!!』

  

 血気盛んに襲い掛かってくるが遅い。

 まるで相手の攻撃が勝手に避けてくれているようだ。

 これならまだ前線で戦っているヴァイスハイト帝国兵の方が強い。

 世界の裏で暗躍して支配者を気取っているからこうなるのだ。


 遠くでは仕事が速いことにヴァンが空中戦艦を撃墜したようだ。

 エンジンブロックやブリッジ、砲台を丁寧に破壊されている。

 空中を飛んでいた部隊も全滅させていたようだ。



 散々暴れ回った後、屋敷を捨てて空中戦艦ブリュンヒルデに乗艦する。

 

 そこの格納庫で改めてヴァンと対面する。


「君は君の戦いを続けたまえ。私は私の戦いをはじめよう」


「そうか――」


「それと日本の、レギンレイヴの少年少女達にも何時か会いたい物だね――」


 そして僕はヴァンの手配した飛行機に乗って日本に戻ることになった。 


 ヴァンは活動を本格的に開始するつもりのようだ。


 さて、僕も頑張らないと――

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