悪魔さんは仕事をしない

メフィストもクソもない

 「あ“”“!!!開けろしろくだささあああ!!」


 ガンガンガンガン!


 発狂しながらヤクザキックでドアに蹴りを入れているのは僕の主人の悪魔さんです。

 願いを叶えるという契約した分の寿命の延滞が子孫まで溜まっているせいで、こうして僕たちはこの家系に毎年毎年取り立てに来なければならないのですが…

 この案件のせいで我が主の年別収集寿命成績は減少の一途を辿っているのです。もう解雇寸前のところまできています。だから主は血眼で半狂乱になっているのです。

 必死で開けるように懇願(脅迫?)しているのは悪魔という性質上、使い魔共々家の持ち人に入室の許可をいただけないと入れないという仕様が付き纏っているからなんです。

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