1億2千万の流れ旅・最終回
10ヶ月前も今日みたいな快晴だった。
「朱美ちゃーん、置いてかないでタコー」
「気安く呼びかけるんじゃない! 火星人!」
「僕はカー星人だって何度言えば解るタコー」
トーストくわえて走るあたしをカー星人の
第3王子は追いかけた。あんな沢山ある足が
もつれずに走れるのは今も不思議だ。
「せっかくの授業再開タコ。恋人同士は一緒
に仲良く登校だタコー」
「誰が恋人同士だ! あたしはジャニーズ系
男子以外、お断りって言ってんでしょ!」
「つれなくするとまた超次元炉を暴走させる
タコー。今度は地球丸ごと転移タコよー」
王子の脅しを無視して走る。カー星の王家
母船が機能停止しちゃったのは周知の事実。
炉にとどめをさしたのは、実はあたしだし。
正門前の坂を駆けてのぼれば、今日の週番
が現れた。カー星人と地球人が1人ずつ。
もう動かない母船が新しい校舎。わがまま
王子も級友に、新しい日常がやっと始まる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます