強欲魔女と真実1

この学園には二大美女が存在する。

その一人、彼女の名は佐倉彩香。『強欲魔女』の異名を持つ高校二年生の女の子

いや魔女である。

彼女がなぜ『強欲魔女』と呼ばれているのか今から説明しよう。

彼女は欲しいものをすべて自分の力で手に入れているからである。

学力、身体能力、綺麗な人格などなど。いやこれはあくまで建前である。

これらすべてを統合して、彼女は先生よりも強い<権力>というものを手にした

そして学校にあるすべての権利を手にし、学校を自由に操っているからだ。

彼女も如月凛と同じようになぜか男子が嫌いなようだが周りの評価も姫様と

同じく高い。


そういえば僕(主人公?)の説明がまだだったね。僕の名前は影野望。

どこにでもいる普通の高校生である。高一の二学期まではね。

僕は高一の一学期どこにでもいる高校生のように部活を頑張り、友人たちと

何気ない話をして楽しく高校生活を送っていた。

しかし二学期つまり夏休み明け最初の学校で僕は見てしまった。

彼女たちの秘密を.....


―二学期の初日―


とある一室で彼は見てた。いや正確には盗み聞きをしたと言ったほうが正しい。

そこで聞いたのは彼女たちがなぜあんなにも男子たちに冷淡かつ辛辣なのか。

それは彼女たちはそれぞれ幼いとき男性に関連した事件に巻き込まれたこと

があるからである。


如月凛の場合


凛は中学二年生のときは老若男女分け隔てなく優しくしていた。

しかしある日の夜、凛はクラスメイトの男子に告白された。

そのクラスメイトはイケメンで頭も良く、運動もできたから

周囲の人そして自分ですらこの告白は成功すると思っていた。

しかし現実はそううまくいかない。凛はその告白を断った。

まさか自分が拒否されるとは思ってもいなくその男子は

理由を聞いた。そして彼女はこう言った。

『私には好きな人がいると』

その男子は凛には自分以外に好きなひとがいることを知り、

一瞬体が硬直した。そして自分が選ばれなかったとわかった。

その次の日からだ彼女が男性を敵視し始めたのは。

告白した男子は自分以外に好きな人がいると知った嫉妬心と

告白を断った屈辱心で暴走した。

初めは他の男を使って凛をストーカーをしたり、

集団でナンパにいかせたりした。しかし男は止まらなかった。

時間が経つとだんだんとひどくなっていった。

そして最後には裏路地に無理やりつれていかれ、

襲われそうになった。幸い目撃者もあり大事には至らなかったが

外にでればストーカーにあい、過激なナンパ挙句の果てに

凛に手をだし、凛は男性を信じられなくなった。

被害にあった次の日。彼女はまるで別人のようになっていた。

女子には優しかったが男子には冷たいいや感情のない目で

話すら聞こうとしなかった。






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