第29話

 台本をもらった俺達は1週間、台詞回しや殺陣の練習をした。


 そして、戦いに戻る。


 氷の魔法を駆使しオヤジではなく――魔王(仮)の放つ氷の魔法を相殺する。

 麗は俺を魔法で補助している設定だ。実際はできないので今、俺の体に付与されている様々な補助魔法は、玉座の間の外にいるオヤジの部下が頑張ってかけている。


 次は剣を何度か打ち合わせながら、地面に炎の柱を建てて魔王(仮)を襲わせる。が、その作戦は失敗して炎の柱を避けた魔王(仮)に左腕を切り落とされる。だったな。これもオカンのため、我慢だ!俺!!


 想像より高い悲鳴が起こって目を見張る。オカンの悲鳴だ。俺の腕はオカンの目の前に落ちた。そこは計算通りだ。オカンは捕縛されたままだ。逃れようと体を必死に捩っている。涙で顔はぼろぼろだ。全ては計算通り……そうなんだけど、この心の痛みは、騙していると言う罪悪感はどこに持って行けば良いのか!


 俺に迫るオヤジを見る。こちらを見る表情はオカンには見えない。だからなのだろう。辛そうな表情だ。勝利の神は冷徹らしい。勝利の為に感情を捨てさせる。


「アダル様!」

 駆け寄ろうとした麗は、オヤジの魔法が床に炸裂し、動けなくなる。麗の表情も真に迫っている。

 そうだよね。俺が切られたのは本当だし、オカンの涙も本当だ。だけど一時の感情に流されてはいけない。だから!


 次は俺の台詞だ!


「手しか切り落とせないのか。思ったより弱いな。魔王」

 そして立ち上がりながら、腕に回復魔法をかける。オヤジの言う通りだ。この世界は素晴らしい。切られた腕も元通りになる。


 次はオヤジの台詞だ。

「順番に切り落として、婚約者の前に並べてあげよう。そうすれば彼女も君に諦めがつくだろう」


「セヴェーロ!言うこと聞くから、私を好きにして良いから、アダル様を!咲夜を助けて!お願いだから‼︎」

 

 ああ、手を切られる事よりも、オカンの言葉が一番胸に刺さり、痛い。


 剣を打ち合わせながらオヤジに呟く。

「オヤジ、俺、これ以上できる自信がない」

「僕もだよ。でも燈子さんが死ぬ方が辛いから、だから一緒に頑張ろう」


 オカンが神に助けを求めるのが早いのか、俺の心が折れるのが早いのか。


 ――勝てる自信がない!


「神様!助けてください!神様‼︎」

 台本外の麗の台詞に、俺とオヤジは剣を打ち合わせながら、お互いに頷き合う。そうか!その手もあったのか!


「神なんて助けてくれる訳ないわ!祈ったって無駄よ!セヴェーロ!私を好きにすれば良いって言ってんでしょ!早く咲夜から離れなさいよ‼︎」

 オカンの怒号が飛ぶ。

 あれ?この時点でまだそれを言うの⁉︎計算外だ‼︎

 

「オヤジ?これダメじゃない?」

 剣を合わせて、お互いに睨み合ったフリをしながら話す。


「この作戦が成功する確率が下がった。思った以上に燈子さんが頑固だ!」

「じゃあ、どうすんの⁉︎俺はもう無駄に体を切られんの嫌だからね‼︎」


「1回……死んだフリする?」

「死んだフリ?オカンは医療系魔法が完璧だろう?バレるぞ⁉︎」


「その辺は僕が魔法で誤魔化してあげるよ。そもそも燈子さんは今、魔法を封印されてるしね」


「分かった。じゃあ、どうする?」

「このまま刺すね!」


 オヤジの呑気な台詞に俺は間抜けな声を上げる。

「へ?」


 返事をする間もなく、俺の胸に深々と剣が刺さった。でも……痛くない。まったく痛くないし外傷もないけど、剣が刺さった所から、血が溢れてく。


 幻影魔法かよ!オヤジ!これができるなら、初めからしてよ。


「抜くから倒れてね」


 口の端を持ち上げて笑うオヤジを見て、やっとオヤジの本当の気持ちが分かった気がした。オヤジは俺に――アダルベルトに嫉妬をしていたんだ!

 エヴァンジェリーナが、オカンが、アダルベルトの婚約者だったから!だから平気で痛めつけられたんだな!


 思ったより嫉妬深い親の一面に気付き、八つ当たりだ‼︎ふざけんな‼︎ とは思いつつ、親孝行な俺は頑張って全身の力を抜いて、受け身を取らない様に倒れた。



◇◇◇◇◇◇◇◇




 咲夜の体に深々と剣が刺さる。場所は体の中心。助かる確率は……。


 剣がゆっくり抜かれる。スローモーションの様に倒れる体。受身すら取ってないじゃない!

 

 力なく床に倒れる。一度床に打ち付けられた体が、少し浮いて、再び床に落ちる。また、失うの?また、私のせいで死んでしまうの?また、私が、殺してしまう。


(それは――――嫌だ‼︎)


 燃えるように熱くなる体に驚く。体の内の奥深くに何かを感じる。これは……剣。私の剣‼︎分かっている様に手を掲げる。手に剣が顕現する。そう、私には力がある‼︎


◇◇◇


 公爵邸の庭、浅い池。そこに横たわる女の子。その女の子を見ながら理解する。

「これは……わたしね?」

[そうです。ご主人様]

 私は、昔の私の口元に手をかざす。

「つまり、死んだのね?」

[…………はい]


 男の子が空間を切り裂いて現れた。剣を2本持っている。綺麗な男の子。

 死んだ私を見て、泣いている。心が痛くなる。泣かないで?

 男の子は剣を死んだ私の胸に置く。剣は吸い込まれるように体内に溶けていく。


「そう、つまり私はあなたによって生かされてるのね。ヴィータ」

[その通りです。ご主人様]

「あれは?」


 顎で示す先には、黒々した醜悪な塊。全てを奪い去るブラックホールの様な深い闇色の生き物。


[魔王と名付けられたもの。この世界の生き物から放出された魔力が集まり、この世界を滅ぼうと企むもの。幼いご主人様を殺したのも、魔王です]


「ふうん、魔力のかたまり…………ね」

[現在は私が魔王を封印しております。しかしもう限界が近づいております]


「つまりあいつの封印が解けたら、私も死ぬのね?」


[蘇生する方法はあります。ご主人様は献身の神に守護されています。献身の神に祈りを捧げれば、蘇生していただけます。その為に、皆様頑張ってくだいました]

 

 目の前の画面が変わる。

 ここは……さっきまでいた玉座の間?


 倒れた私を3人が囲んでいる。

 麗ちゃん、鼻水出てるわよ?

 咲夜、あんた生きてたのね。待ってなさい!戻ったらお仕置きだ。


 そして雅也さん、あなただったのね。私はいつも貴方に迷惑をかけているわ。私の為に、やりたくもない役目をしていたのね。以前の面影が何一つないわ。でも、貴方以外は考えられないの。勘が悪くて、察しも悪くて、すぐに愛しい貴方のことが分からない馬鹿な女だけど、許してね。早く貴方の腕に抱かれたいわ。


(次こそは貴方の唇を拒まない‼︎)


「ヴィータ‼︎やるわよ!」

 ヴィータが私の手に宿る。不思議、戦い方が分かる。使い方が分かる。


[ご主人様。献身の神がお待ちです!さぁ、祈りを捧げてください!]


「はぁ?あんた私の剣なのに何言ってんの?」

[へ?]


「祈らなきゃ助けてくれない神に何をお願いするって言うのよ。バカバカしい」

[え……でも神が……]


「神だか蛸だかイクラだか知らないけど、信じて祈らなきゃ助けてくれない神なんて、くそくらえだ!神ならば信じなくても、罵られても、嫌われても助けなさいよ!求めなきゃ奇跡を起こさない神なんて、私から願い下げだ!」


 そう、私はそうして生きて来た!求められなくても目の前にある命を救って来た。そこに私の好き嫌いは関係ない!私に感謝しようがしまいがそんな事はどうでも良い!そこにある命を救うだけ!私ですらできることが、できない神ならいらない!私には必要ない‼︎


[でも、皆様はその為にがんばって……]


「ああ、そうだったわね。蘇ったら説教ね。私のための三文芝居?バカじゃないの!そんな遠まわしな事されたって分かる訳ないじゃない!私は空気を読まないんじゃなくて、まったく、ちっとも、全然、読めないの!そんな事も忘れてるなんて、あいつらは私の理解度が足りない!修行不足だ‼︎」


[しかし、神の力がなければ甦れません]

「あんたも私の剣のくせに、しかしだぁ、でもだぁ、うるっさいわね」


 ヴィータを上段から右下方向になぎ払う。


「力が欲しければ奪えば良いでしょう?目の前に極上の獲物があるんだから」

 魔王とやらに向き合う。いいね。私の初めての獲物にふさわしい。

[危険です!あれは悪しきものです!]


 叫ぶヴィータを無視して、飛ぶように駆ける。自分のスピードに驚いた。魔力があるという事はすべてを可能にする。つまり、あれもこれもできると言う事か。そう思うと更に高揚する。


(素晴しきかな!異世界転生‼︎)


「悪も善も紙一重だ!全ては捉え方次第!覚えておきな!ヴィータ‼︎」

  

 ヴィータを右手に持ち、左手で魔法陣を構築する。子供の頃から憧れていた魔法だ。

「#隕石落下__メテオ__#‼︎」


 掛け声と同時に空間を埋め尽くす程に大きな隕石が現れる。それを上空で炸裂させる。炎に身を包み砕けた隕石の破片が、流れ星の様に尾を引きながら、次々と地面に激突する。


 避けながら、猛スピードで魔王に近づくと、私を捉えようと蠢く触手が迫る。ヴィータを振るい、それらを切り落とす。


 なんと言う全能感!高揚感!これを知ってしまったら、前世の世界には戻れない!!転生チート最高だ‼︎


「私に触るなんて生意気だわ。私に触って良いのは、雅也さんだけよ」


 蠢く黒い塊の上の飛び乗り、剣を思いっきり突き立てる。生意気にも感覚があるらしく、魔王が叫び声を上げる。


「わたくしの力になれるのよ?光栄に思いなさい」

 ヴィータを通して力を奪う。魔王も私の力を奪おうをする。

 ここからは力の奪い合い。


「上等じゃない。下等生物ごときが、わたくしに勝てると思うなんて」

 更に奪う力を強くする。


「ひざまづけ!無礼者!!」


(待っててね!必ず戻る!!)


◇◇◇


「オカン!!」


 俺が倒れた後、オカンは倒れた。糸が切れるように地面に落ちるオカンを、オヤジが受け止めた。俺と麗も続いて駆け寄る。


 右手にはどこから現れたのか剣を持っている。赤銅色の柄には、アメシストが光る美しい剣。

 床には青銅色の壊れたブレスレットが、役目を終えたように転がっている。


「雅也さん、燈子さんはどうなったの?」

「分からない。神の気配もないし、魔王の気配もない。どうなっているんだ?燈子さん」


 オヤジは動揺している自分を抑えきれず、オカンをぎゅっと抱きしめている。まるでそれしかできないように。

 俺はオカンの手を取る。脈はある。生きてはいる。でも、どうすれば。


「咲夜くん!回復魔法を燈子さんに。何も無いよりましだってウルティモが!」

 麗が俺の両頬を両手で挟む。

「燈子さんは死んでない。私たちは、今やるべき事をやるのよ!」


 お礼を言い、回復魔法を展開しようとしたその時、オカンの目が見開いた!と同時に、オカンのその目がオヤジを捉えるのを見た。危険を察した俺は、慌てて麗を抱き寄せ、麗の両耳を防ぎ、両親に背を向けた!


「咲夜君!どうしたの⁉︎ 燈子さんの目が開かなかった?ねぇ、咲夜くん。教えて」

 腕の中でかわいく暴れる麗を、宥めながら、背後に感じる気配を遮断する。


 ごめん、麗。ちょっと待ってて。この2人、くっ付くと長いんだよ。日本人なのに、生粋の日本人のはずなのに、なぜか外国人並みに長いんだよ。まだ、麗には見せたくないんだよ!


 不意に肩に手を置かれ、殺気を感じて振り返る。鬼の様な形相をしたオカンが、不気味な笑みを浮かべてる。


「良くも騙してくれたわね。説教程度で済むと思わない事ね。咲夜」

 

 青く染まる俺を無視し、オカンは麗に声をかける。腕の中から、癒しが消える。


「燈子さん‼︎ 良かったです。心配したんです。突然倒れちゃうし、もうダメかと思って、私はどうしたら良いか必死で」

 大泣きする麗の頭を優しく撫でながら、オカンはお礼を言ってる。オヤジが立ち上がり、俺の肩に手を置く。俺はオヤジにハンカチを渡す。

 

(口紅拭って。オヤジ…………)


「良かったです。神様が助けて下さったんですね!ありがとうございます!」

「はぁ?神なんかに助けを求めるわけないじゃない?」

 麗の言葉を受けて、苦虫を噛み潰したように憎々しげにオカンは答えた。


「え?じゃあ、オカンはどうやって蘇ったの?」

 俺の質問にオカンは、振り向き、邪悪な顔で答えた。そして、前をむく。


「来るわよ!」


 オカンのまるで言ってみたかった的な叫びと共に、目の前に亀裂が走る。亀裂からは蠢く触手が伸び、出口を広げようともがく。


 あの形体には覚えがある。あれは、

「魔王か!」

 俺は、ヴィアラッテアを抜き、構える。オヤジも続く。


「び――――――――――む!!」

 響く呑気な声と共に、光線が走り、出口でもがく魔王の触手を焼き付くす。


「ってなに!あれ⁉︎麗!『ビーム』ってなに⁉︎何してんの⁉︎」

「『ビーム』はビーム?咲夜くんは変な事気にするね?それより出てくる前に、やっつけちゃおうよ!」


「ダメよ!麗ちゃん‼︎」

 オカンが叫ぶ!


「そうだよ、麗!根絶させないと!」

 俺も叫ぶ‼︎


「ラスボスよ!焦ったいのは分かるけど、出るまで待ってあげなきゃ、ラスボス感がないじゃない‼︎ここは我慢よ!」

(そう言う問題?)


「あ!そうですね!ラスボスの登場シーンって長いですもんね。そっかぁ……じゃあ我慢します」

(納得すんの?)


 オカンと麗は俺達の前に立ち、魔王に向き合う。


「そうだ!燈子さん、私ね、やりたい魔法がいっぱいあるんですけど、なんか色々影響?が出るって言われたんですよ」

 

 少しずつ、だが確実に増える触手が亀裂を広げ、その暗闇の様な身体が徐々に見えて来る。


「あぁ、そっかぁ。この世界は現実だもんね。言われてみれば、この地域に影響出ちゃう魔法ばっかりよね。地震とか起こしたかったんだけど」


 魔王と言う名にふさわしい醜悪な身体は、闇の様に黒く、一切の光を通すことはない。背筋が凍るほどの邪悪な気配を漂わせ、この世界に顕現する様は、世界に絶望の文字を刻む。


「なんかあれですよね?前に見た時にも思ったんですけど、魔王ってあれに似てますよね?色は違うけど」


「それって私が思ってるのと一緒かしら?でも麗ちゃんが年代的に知ってるのかしら?」


「いっせーの!で言いましょうよ!」

「良いわよ」

「いっせーの」

「「ステンレスのたわし」」

 わーいと手を合わせ笑い合う2人。


「良く知ってるわね、麗ちゃん。年代的に知らないと思ってた」

「病院の掃除のおばさんが言ってたんです。やっぱりこれが一番良く汚れが落ちるって」


「そうよ。昔から残ってる物を侮っちゃいけないわ。残り続けると言う事は良いって事だもの」

「語録ですね!」

「そうよ~、燈子語録」

 

 一生懸命、裂けめから這い出そうとしている魔王が気の毒になってくる様な会話に、俺は頭が痛くなる。


「オヤジ……。俺、ついて行けない」

「二人が元気そうでなによりじゃないか」

「そ・だね」

「…………咲夜、考えたら負けだよ」


 遠い目をしたオヤジの顔を見る。何年後かの自分が想像できて、少し笑った。


「さぁて!全部出てきたわね」

 オカンが嬉しそうに笑う。確かにたわし………じゃなく、魔王が出てきた。


 俺とオヤジは二人に並ぶ。


「ヴィアラッテアに見せてもらってたのより、小さい気がするけど、どう思う?麗」

「うーん、確かに二回りくらい小さいかな?」

「魔力を奪ったら、縮んだのよ」

「「「…………………………」」」


 祈るではなく、奪って奇跡を起こす。さすがオカン。


「さて、ではラスボス戦よ!気合い入れてくわ!」

 叫んだオカンの手に、透明な球体が現れる。掲げるオカン。球体は風船の様に膨らみ、部屋全体に広がる。


「はい!転移‼︎」

 オカンの声が響く。

 そして俺達は…………。


「空⁉︎」


 先ほどまで城内にいた俺達と魔王は、雲の下に、球体に包まれ漂っている。水平な地面は透明だ。足下に広がるのは、さっきまで自分達がいたヴェリタ王国。


「は?なにこれ⁉︎どうなってんの?何の魔法⁉︎オカン、何したの!?」


「うるっさいわね、理屈でしか生きれない男は邪魔よ!これでも持ってなさい」

 と言いつつ、水晶玉を渡された。持ったと同時にごそっと魔力の抜ける感じがする。


「オカン!これって」

「この球体を維持してる水晶玉よ。あんたに渡しておくわ。魔力が切れたら、この球体が割れるから頑張って維持してね」


「オカン、理屈が分からない――‼︎」

 動揺する俺を追いて、オカンは麗と一緒に魔王に剣を向ける。


「行くわよ!麗ちゃん!思う存分やりたい放題よ」

「はーい!どっちが強いか競争ですよ」

「良いわね!負けないわよ‼︎」


 意気投合して、剣を片手に颯爽と駆け出す二人。それを呆然と見送る俺の肩を、オヤジが優しく抱いてくれた。


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