1章 姉の体で変態の姉と戦う日

第1話 初日から壮絶な姉妹ゲンカ

 美優お姉さまが、お兄ちゃんの体を手に入れたら、私の体のお兄ちゃんを襲う?あのイカれた姉でもさすがにそこまでしないだろう…。と思いたい。


美優お姉さまの体…

全然、動きにくいよ。ちゃんと鍛えて無いから体力ないし、

そう言えば、家に来てもゴロゴロしかしない、だらしない姉だったからな~。

美優お姉さまの体は見た目がかわいいだけのダメボディだな。


でも、美優お姉さまの体でよかったよ、もし、お兄ちゃんの体だったら…。

反対にその方がこんな心配しなくてよくないか?

 そう思いながら道中を急いだ。


朝倉家に行く道中、メチャクチャ、ナンパされた…。

(どんだけモテるんだよ、美優お姉さまの体は。)


朝倉家に着いた私。チャイムいるかな?元は私の家だし…って勝手に入った。

すると、私(美優)の顔を見た、私の姿の、

「美優~。俺が、俺が襲って来るんだよ~。」ヘタレの私が泣きついてきた。

 (このヘタレはお兄ちゃんだな。)


「お兄ちゃん!私の体なんだから、勝てるでしょ!」

 (情けない兄だよ。私の体で恥をかかすなよ。)


「美優!助けてくれよ。俺が朝から変なんだよ。」ヘタレだな。

 お兄ちゃんも変だよ?だって私の姿だもん。


するとすぐにあれが来た、

「純!兄の言うことが聞けないのか!兄弟のスキンシップをなぜ!断る!」

 うわ~、中身美優お姉さま、変態のお兄ちゃんだよ。


「美優お姉さま!入れ替わったのに、何を楽しんでいるんですか!」

 私がこの変態にぶちギレすると、


「美優か!やはり、かわいいな!さっ、今からベッドに行こうか!」

 入れ替わりを楽しむ、変態の姉め!


「お兄ちゃん、私の体でヘッドロックをしてあの変態を殺してください。絶対、勝てますから。…私も手伝います。」

 私はお兄ちゃんに提案したが、


「無理だよ~。美優。」

 そうだこの兄は暴力行為が出来なかったんだ。私の体の無駄使いしてるな。


「お兄ちゃん、美優ではなく純です。そして、お兄ちゃんの体を使って変態行為を働こうとしているのは、美優お姉さまです。」

 分かっている真実を話すと、


「純なのか?そしてあの俺は美優なのか…なるほど。だから奴は…。」

 この、何も出来ない、ヘタレは放っておいて、


「美優お姉さま?お相手は私が務めますので、シャワーを浴びてください。」

 男の体を手に入れた変態の美優に言うと、


「分かったよ~。じゃあ先に浴びるね。」と後ろを向いたので、

「死ね!変態が!」私は股間を蹴り上げて黙らせた。


「お兄ちゃん、襲われたく無かったら、美優お姉さまの手を縛って。」

 痛みでもがく変態を指してそう言った。


「美優、スゴく痛そうだけど…。」

 自分を襲おうとした変態に気を使うなよ、お兄ちゃん。


そのあと、ネクタイで手を縛った変態の美優お姉さまに、

「美優お姉さま。なんでこんなことするんですか!頭がおかしいんですか!お兄ちゃんの体を犯罪者にするんですか!」と責めると、


「純ちゃん、私はこの素晴らしい体を手に入れた。男だぞ!男なら、女を力ずくでやるだろう?違うか?」想像よりもゴミくず発言をしたので、


「お兄ちゃん、この変態をこのまま放置するとたくさんの性被害者が出ます。殺しましょう。」

 美優お姉さまを男にすると変態性が増すのか、危険だな。


「でも、俺の体だし、それに美優だし、許してやらないか?」

 女になっても甘いんですね、お兄ちゃんは。


「お兄ちゃんは性欲モンスターを解き放つのですか?最初の被害者は間違いなくあなたですよ?」間違いなくやるよ、美優と言う変態は。


「それは困るな。むしろ、純の体の状態で困っている。純、頼みが…。」

 お兄ちゃんは私の体でもじもじ、していた。


「どうしたの?ああ、トイレね。」やり方の説明ね。


「美優お姉さま~。逃げないでくださいね?」

 手を縛ってある、変態に忠告しておく。


私の体のお兄ちゃんをトイレに連れて行き、

「聖奈さんと行為をしたんなら、女の子の体は分かるよね?」

 と話したのだが、


「されるがままだったからよく分からない。」どんだけ、ヘタレだよ、兄は。


そのあと説明して、済ませると、

「大変なんだな、女子は…。ゴメンな、純。」

 優しいお兄ちゃんは女の子になったら、絶対モテるね。


リビングに戻って来たのだが、美優お姉さまがいなかった。

「まずい、逃げられた。…お兄ちゃん。静香さんに電話して、あの人がまず狙われますから。」私は恋歌お姉さまに電話した。


「恋歌お姉さま。生徒会の聖奈さんに連絡して野獣の駆除をお願いしたいのですが…。」

 美優お姉さま、あなたは逃げた時点で死ぬのが確定しましたよ。


「分かった。大好きな妹の頼みだ。私から話しておこう。」

 これで帰る場所はもう無いですよ。私の手で息の根を止めてさしあげます。


「なあ、純。美優を許してやってくれ。」

 お兄ちゃんは私の体で襲われ掛けたのにまだ、お姉さまを庇おうとしてる。


「じゃあ、お兄ちゃんがあれの性処理の相手を務めてください。」

 優柔不断はこの状態でも変わらないんだな~。お兄ちゃん。


「それは嫌だ。」

 わがままな兄だ。


そして、私と兄と変態の姉、新生活が始まった。

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