フォルゴル大陸 聖歴126833年(連邦歴元年)~聖歴127113年(連邦歴0190年)まで

聖歴126833年(連邦歴元年)。多くの植民地を持ち栄華を誇っていたルーディシアではあったものの、この年、フォルゴル大陸に築いた<アゼルス>がルーディシアに対して起こした独立戦争に勝利。この際、アゼルスを率いていた<ドーネル将軍>が<初代連邦総議長>に就任、<アゼルス連邦共和国>の設立を宣言。同時に<連邦歴>を制定。これをきっかけにして植民地が次々と独立を求めて戦争を起こし、ルーディシアは多正面作戦を強いられ、ルーディシアの国力は削がれ、遂には植民地の維持すらままなず、なし崩し的に独立を認める流れになっていく。


聖歴127112年(連邦歴0189年)。ルーディシアに勝利し独立を勝ち取ったアゼルス連邦共和国ではあったものの、その国民はアハティアイリス大陸の出身者であり、フォルゴル大陸に元々住んでいた者達に対しては根強い差別意識があり、それが原因で先住民らはゲリラ化し、抵抗運動を行っていた。ルーディシアに対しての独立戦争の際には、彼らの処遇の改善も約束されていて、だからこそ独立戦争にも加担したにも拘らずその約束は反故にされた形だった。ゆえに先住民らの恨みは深く、どれほど強硬に抑えつけてもゲリラ活動は下火になることはなかった。何しろ、アゼルス連邦共和国のやり方について、アゼルス連邦共和国の国民の中にすら反発する者が少なからずおり、そういう者達が協力していたからである。そんな者達の一人で元貴族の娘である<ラティナ>は、ゲリラの少年兵<センザ>に出逢う。センザの、とても少年とは思えない強い意志を秘めた目を見たラティナは彼のことがとても気になり、行動を共にするようになる。


聖歴127113年(連邦歴0190年)。センザは、かつてルーディシアの支配に抵抗していた組織であるセンパチロウの生き残りの一人であり、しかも、ケトラとシグルによって逃がされた子供の子孫だった。ルーディシアが派遣した掃討軍の追跡を躱し、それこそ野生の獣同然の暮らしをしながら雌伏の時を過ごしてきたセンパチロウの末裔の一人であるセンザは、アゼルス連邦共和国の国民でありながら自分達に協力するというラティナのことを信じていないながらも利用できる限りは利用してやると考えていた。そしてこの年、アゼルス連邦共和国の軍の駐屯地を襲撃、大きな損害を与えることに成功する。これにはセンザの活躍も大きかった。隠密行動を得意とし、囮となった者達におびき出された軍を背後から襲ったのである。




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