フォルゴル大陸 真歴102000年頃(マゼ歴049年)~真歴102000年頃(マゼ歴102年)まで

真歴102000年頃(マゼ歴049年)。国王ハシェル・マゼルカを失ったヌルア・マゼルカは、魔法を持たないがまとめ役として優秀で、たまたま地方に出張中だったことで難を逃れた息子の<マゼニス>を臨時の王として据える。マゼニスは思いがけない形で国を差配することになったものの、大惨事の現場となった街とは別の街に臨時の王宮を構え、動揺する人々を導き、ヌルア・マゼルカを安定させる。


真歴102000年頃(マゼ歴086年)。マゼニスの治世は、自身の強大な魔法を後ろ盾にするのではなく、何人もの魔法使いを自らの人徳によって味方につけ、役目を分担して戦術をもって安全保障を為すというものだった。加えて、他国とも積極的に交流を図り、同盟を結び、互いに知恵を絞ることで問題を解決するというものでもあった。これにより、マゼニスの在任期間中は、とても平穏で安定したものであったという。


真歴102000年頃(マゼ歴087年)。マゼニス崩御。<賢王>とも称された彼の後を継いだ<オドニス>も優れた智者であり、続けて平和な世になると思われた。


真歴102000年頃(マゼ歴092年)。しかしこの年、オドニスが急逝。後を継いで王になったのは、魔法使いの<グデア>であった。だがグデアは、魔法使いである自分が魔法も使えない人間に従っていることに長らく不満を抱いており、自分こそが世界を治めるに相応しいと驕り、オドニスを暗殺したのだった。


真歴102000年頃(マゼ歴101年)。王となったグデアは、自身の魔法の力を背景に強圧的な外交を展開。確かに大変な力を持っていたグデアに対しては他国も最初のうちは敵対を避けようとはするものの、その尊大極まりない態度は大いに不興を買い、周辺国は秘密裏に同盟を結んで準備を行い、この年、グデアを王とするヌルア・マゼルカに宣戦布告。戦端を切る。


真歴102000年頃(マゼ歴102年)。周辺国から敵対されたグデアだったが、自身の魔法に絶対の自信を持っていたことで勝利を確信。逆にすべてを支配することを目論むが、グデアの圧政に不満を抱いていたヌルア・マゼルカ国民からは支持を得られず、国内の魔法使いらも次々と離反。後に<たった一人の戦争>と呼ばれる戦いとなり、圧倒的な物量を前に敗北。最後には先王オドニスの長子<オドリア>と先々王マゼニスの末子<マダリク>の手によって討ち取られる。同年、オドリアが王となり、マダリクがその右腕となって国の再建に乗り出す。


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