あみちゃん:おんなのこをきずつける

あみちゃんははしるときうちまたではしるからおそいけど、くろいめがおっきくてきれいなおんなのこだった。かみがたがかみこうさくでつくったプードルににてた。

あみちゃんのおうちはすごくりっぱでおっきかった。ぼくのあたらしいおうちよりもおっきくて、ちかにちゅうしゃじょうがあって、かいだんをのぼってもんをあけたらおにわがあって、チャウのいるおりがあった。チャウはけむくじゃらのおっきないぬだけどぜんぜんほえない。でもぼくはこわくてチャウにさわったことはない。

あみちゃんのおとうさんはなにやってるひとってきいたら、あみちゃんはちっちゃいくるまがいしゃのしゃちょうだよといった。

あみちゃんのいえにあそびにいったら、あみちゃんとぼくはあみちゃんのパパとママがねてるおっきなベッドのうえでとんだりシーツにくるまったりしてあそんだ。でも、それはあみちゃんのおかあさんがいないときだけぼくたちがするひみつのあそびだった。あとはおかしをたべたり、いぬのずかんをみたりした。プードルはやっぱりあみちゃんににてるとおもった。

あみちゃんにはちょっとやなところがあった。それはぼくのほうをみてにやにやしながら、おともだちとときどきこそこそばなしをするところ。ぼくにみせつけるみたいに、りょうてをかみコップみたいにしておともだちのみみにあてて、ひみつのはなしをしているはずなのに、めだけはぼくにむけてるんだ。なにはなしてるのってきいてもぜったいおしえてくれなかった。

あるひぼくは、きゅうにそのことにはらがたって、すなばのすなをにぎってあみちゃんのかおにおもいっきりなげた。あみちゃんはかおをおさえてしゃがんでないた。あみちゃんのおともだちがあみちゃんのママとぼくのおかあさんをよんできて、あみちゃんはママといっしょにおうちにかえっていった。ぼくはおかあさんにおこられるとおもったけど、どうしてこんなことしたのってきかれて、こたえないでいたら、あみちゃんのめにきずがついたらどうするのっておかあさんがいったから、ぼくはないた。おかあさんはぼくのあたまをぽんぽんして、ぼくはおうちまでなきながらあるいた。ぼくはそのときのぼくとおかあさんのうしろすがたをむかしにみたことがあるようなきがした。

あみちゃんは、おとうさんのかいしゃがつぶれて、となりのまちのしゃくやにひっこした。

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