第8話 桜が咲いている。

 桜はフロリダ南部にはなかった。タンポポもなかった。でもインディアナにはあった!四年ぶりだわ。


 昨日は雪が降るほど寒かったけど、今日はカーディガンを羽織れば十分なほど暖かかった。桜は満開で見頃。


 写真を撮ろうとしていたら「撮りましょうか?」と日本語で話しかけられた。たぶんその人も日本人。こんなこともフロリダではそうそうない。やっぱりインディアナは日本人多いのね。日本以外のアジア人も見かける頻度が増えた。


 でも、なんか寂しいのがフロリダでは割りとよく見かけたショッキングピンクの葉っぱとか、濃いピンクの細かい花を付ける低木(名前を忘れた)はまったく見ない。そこらじゅうにあったヤシの木ももちろんない。めっちゃ寒いのにあるわけがない。寂しく感じるあたりしっかり馴染んでたのね。あれはやっぱり南国の植物やったんやろな。もしくは南米の。


 インディアナの建物はヨーロッパチック。道路の幅が狭くていちいちこぢんまりしていてなんだか日本みたい。そのせいか、フロリダほどの異国感はない。あんなに国土が広いのになんで道路も駐車場も日本並みやねん。

 と、ぼやきつつ運転してたらたまーに桜の木がある。よく似た品種と見られる桜みたいな花をつけた木もたくさん。

 道路の幅の狭さといい、桜といい、日本と雰囲気が似てる気がする。赤信号でも右折できるあたりやっぱりアメリカやったけど。


4/10/2022

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る