田原総一朗、異世界へ飛ぶ

 僕は、今日の収録を終えた。そして、テレビ局に適当な理由をつけて、休みを取った。異世界での戦いはいつまで続くか分からない。ひとまず、1ヶ月半の長期休みを取った。上手いこと有給休暇になるように持ち込めたのは幸いだった。

家に帰ると、一休みのヒマもない。荷造りだ!!!!筆記用具、メモ帳、スマホ、タブレット、名刺、着替え他は・・・・・何も思いつかない。まあ、何かあっても口臭さんが出してくれるだろう。


後は何をしよう――と考えたところで、僕は少し考えた。

「戦争の中に行くわけだ。下手したら死んでしまう」

というわけで、パソコンで好きなサイトを見て、テレビもしっかりと見て、たくさん読書して、美味しい料理を食べて。やりたいことは全てした。


 ピーンポーン♪

インターホンが鳴った。

「はい」

いよいよだなと思った。

「こんにちは、田原さん。用意はできましたか?」

やはり、口臭さん・・・・・公衆管理人さんだ。

「はい」

「よし、それでは行きましょう!」

口臭さんは指パッチンを1回した。


すると、みるみると場所が変わる。

「ここでは、ちょっとやりにくいのでね」

そこは・・・・・アフリカサバンナの草原であった。

「老人にここはマズいよ」

「そうですね。すみません」


もう一度指パッチンをすると、どこかの廃墟に立っていた。何でこうなったのだろう、真っ黒こげの状態の家が連なっている。こんな光景はこれからいくらでも見なければならないのに。

「それでは行きますよ」

「はい!」

片手でカバンをしっかりと握りしめ、もう片方でしっかりと鼻をつまんだ。

「ハァ~~~~~~」

とんでもない口臭だ。過去最大規模だ。気づけば、タイムトンネルのようなところで僕と口臭さんが回っている。間もなく僕は気を失った。


 どこか、普通の小屋で田原総一朗は目を覚ました。

「はっ!」

すぐに目を覚まし、周りを確認した。口臭さんと見慣れない男と女が立っている。

「目覚めましたか」

そう言えば、いつから口臭さんは敬語になったんだろう?

「「始めまして、田原総一朗さんですよね」」

2人は同時に言った。

「僕の息子と娘です」

口臭さんが言った。

「そうなんですか」

「よろしくお願いします」

2人は頭を下げた。


しばらく、雑談をすると3人は急に顔をこわばらせた。

「「「大変です」」」

「何が?」

「空襲が来る」

異世界にも戦闘機というものがあるのか。

「避難しましょう」

防空壕に行くのだろうか?

3人に案内されたのは・・・・・いかにも重層な建物だ。この中に入ると身を守れるという。入って、外の様子を見ると・・・・・

パンパンパン!!!!

激しい銃撃戦に倒れる人々だった。

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