羽ばたき

 羽ばたき


若い子どもらと話す

新しいことが多い

年輪を重ねた夫と話す

懐かしいことで溢れる


キミの目は正しいが分からない

眼鏡を拭い

首を上げると

雲外蒼天を知るだろう


十五歳

世の中仕事に甘くない

上級学校には

生きる基礎がある


進学が決まって

躓くシーンも想像できる

特に大型連休明けが怖い

キミも切っ掛けはそうだった


振り返ると

私もそうだった

近親者が亡くなり

通学が痛学つうがくになった


婚約していた彼が

異変を抱えた私に

責任を取りたいと

結婚してくれた


小さなことでいい

キミには

家庭や学校で

役割を担って欲しい


現にキミは呼吸をしている

皮膚病は酷いし

瘦せこけてはいるが

心の奥深くに情熱があって欲しい


残念な青春を

自ら選ばざるを得なかった

環境のせいにしても構わない

学校の暴言はひととしてどうなのか疑問だ


二千七百グラムで生まれたキミが

幼くして手術を乗り越えたキミが

これからの全ては

多様な選択肢を強い力で選ぼう


きっと

素敵と自立に出会えると思う

もう

ママを頼らなくても


 いすみ静江



*後程作詞作曲をして、『いすみのカフェソング』にアップしたいと思います。

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