金貨ってどうなの?

 異世界ファンタジーで登場する事の多い金貨、銀貨、銅貨、について解説をしましょう。


 金本位制度とは違うのですが経済はマジで難しいので取り扱いはしません。


 そもそも中央銀行に、紙幣に、金融に、信用取引、金利、まだまだありますが、いや面倒くさい。


 そこまでの金融システムとか経済政策とかは、好きな人で知識が無いと書けません。それだけ紙切れとか、電子データに価値を持たせるのは難しいという事です。




 それではもっと単純な金貨、銀貨、銅貨、などに的を絞ります。


 金貨がなぜ使われるのか?金そのものに価値があるからです。


 純金つまりは24Kは柔らかすぎて、日用使いに耐えられないために、合金として、銀や銅が10%程度混ぜられます。


 混ぜる金属を割り金と呼びます。混ぜる金属を増やして金の割合を下げすぎると粗悪金貨扱いされたりもしますね。


 意外にも貨幣経済自体が、近代に近い時代から本格的に普及するので農村などでは、税も全て物々交換が主に使われてたりします。


 土木工事の従事、兵として戦場に行くこと、農作物などを納めること、こんな方法で税を納めたのです。


 金の価値は希少性と見た目の美しさによって保証されています。希少性があるのは、採掘量が少なく流通量が少ないからです。全量を金貨にするとアクセサリーや装飾に使えませんから、大量生産も出来ませんが、偽造も防止出来ます。


 銀、銅も同じで現代に比べれると採掘しやすい所から得ているとはいえ、希少性があります。


 とはいえ、金の希少性が高すぎて高価過ぎることもあり基本的に銀貨が使われました。


 現代では銀は工業需要が多く貨幣には使われませんが、硬貨としての利用が工業化前は主でした。


 普段使いとしては銀貨が使われ易いといえます。


 銅貨は、現代日本でも一円玉を除いて銅を主とした合金が使われています。銅は、腐食耐性が強く、殺菌効果もありますし産出量が多く使いやすいのです。


 今では考えられませんがこの金貨は粗悪だから価値低めとか、銀山のある地域は銀貨の価値が低めとか、金と銀の交換レートによって価値が変わるなど安定しません。


 今の安定した貨幣価値の保証は、複雑ですが良くできたシステムなのです。


 交換レートは作者が自由に設定して問題がないといえます。よほど経済に重きを置く作品でなければ10枚とか100枚とかで繰り上げると便利ですね。


 その他の金属貨幣について


 鉄貨

 こいつは安いし産出も多く良さげなのですが、武器と用途が被ります。そして日用使いにすると錆びてボロボロになるので手入れが必要です。

 硬化に向いていませんね。



 白金貨

 金貨の上として使われる事があります。おそらくは、金の合金であるホワイトゴールドでは無く、プラチナと思われます。


 プラチナは融点が高く加工難易度が高すぎて近代まで利用されていません。また工業用途(自動車の排ガス触媒など)が多く高価な金属なのですが、安定し腐食錆に強い性質から装飾品にも使われます。



 ミスリル硬貨、アダマンタイト硬貨、オリハルコン硬貨


 主人公がとんでもない金持ちに成り上がる作品だと稀に登場します。


 ファンタジー金属の代表格ですが、実物など存在しないので作者の設定次第です。金貨よりも高価であることが多いと思います。


 産出や加工などなど全て作者の設定しだいですし、硬貨にしてしまうともはや共通イメージも難しいのですが、やっぱりオリハルコン硬貨が頭一つ高価なイメージではあります。


 国家予算とかそのくらいの価値になりそうな気もしますが作者様のさじ加減次第です。



 大金貨、大銀貨、大銅貨など


 どうしても各10倍だと、金貨が、銅貨100枚分とかになります。そこで三段階から六段階に増やすことで硬貨の設定にリアリティーとお釣りが何十枚という事を回避しています。


 貨幣にそこまで拘るかと言われると、描写しなければそこまで問題になりにくいニッチなジャンルではあります。


 ゲームなら数字で両替とか気にしませんが、ファンタジー異世界では問題になり得ます。それだけでもあります。


 必殺技でファンタジーなので魔法を使って電子マネーの真似事も有りです。


 電子マネー導入したら、この解説の意味とはΣ(・∀・;)

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