第4話 運命の悪戯〜私達の関係〜

それから数ヶ月が過ぎ、私達は高校2年生になる。


クラスも変わり運命の悪戯(いたずら)か、


彼・瑞 零次と同じクラスになった。



お互い、もう1つの顔を知っているという秘密を持つ私達なんだけど、そんな人気ある、モテモテの彼は、誰もが羨ましがる程、私に声を掛けてくる。


しかも、クラス委員に抜擢された。


彼がクラス委員に自ら立候補したのもあり、私に推薦をしたのだ。


目立ちたくなかった。


だけど、そんな彼が発した言葉が…



「クラス委員とか、嫌な事って…誰もしたくないから他人に押し付けるっていうやり方でしょう?だったら俺、彼女、推薦します!」




ザワつくクラス。




「あっ!別に彼女が嫌いとかじゃなくて、俺、去年、彼女が影で色々と努力してたり頑張ってる姿見てるから信頼出来るし。頑張り屋さんだし。彼女の事、みんなに知って欲しいかな?と思って」



そんな理由、納得するわけがない。


彼と一緒にしたいと言うのが女子は過半数占めているはず。


それなのに…




そのせいで、その後の学校生活は更に悪化。私は女子からの陰湿なイジメの標的にされた。





「あんたなんかが、クラス委員って納得いかないんだけど!」


「しかも仲良くしてんじゃないわよ!」




ドンッと押し飛ばされる。


そして、髪を引っ張りあげられる。




「…っ!」


「あんたの事、可愛がってあげるから!」




そう言うと女子生徒は去って行った。




「………………」




ある日の放課後。



「あっ!いたいた」



私を待ってましたと言わんばかりに、瑞 零次がいた。



「何?まだいたんだ」


「話があったから」


「…そう…」




私は帰る支度をする。



「で?話って?」

「悪かったな」

「えっ…?」

「イジメられてんだって?」



「………………」



「別にイジメられんの慣れてるし平気だよ。あんたが心配する必要…」




抱きしめられた。




ドキン



「…ちょ、ちょっと!」



押し離そうとするも離そうとしない。




「本当は辛いくせに!抱きしめられてろ!バカ女!それとも、チューが良い?」


「…なっ…!それあんたがしたいだけ…っん!」




人の許可も取らず、唇を奪った!



「……バ、バカ…っ!…ひ、人の許可もらわずに勝手に唇奪うなっつーの!」


「ありとあらゆるキスをした仲じゃん!」


「あ、ありとあらゆるって…そんな色々なキスしてないし!普通だよ普通!」


「じゃあ…濃厚なやつ沢山してやろうか?」




顔を近付けてくる彼の顔を両手で止める。




「私は、あんたの彼女でも何でもないんだから私を都合の良い様に利用して欲求を満たすの辞めて!他当たれっつーの!」


「恥ずかしがらなくても良いじゃん!ゆ・う・か♪」


「キモッ!」




私達は騒ぐ中、学校を後に帰るのだった。




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