素材7 天界スタート・美少女の女神

俺はトラックに轢かれた。トラックの運転手は、急ブレーキを踏んだものの間に合わなかったらしい。

そして俺は死んでしまった。……死んだ?

「おーい! 大丈夫か!」

誰かが俺を呼んでいる気がする。

「おい! しっかりしろ!」

うるさいなぁ。もう少し寝かせてくれよ……。

「起きろってば!!」

ガンッ!! 痛っ!?……あれ? 何で痛いんだ? 確か俺はトラックに轢かれて死んだはずじゃ……。

「やっと起きたか」

目の前には天使のような美少女がいた。……え? 誰この子? 凄く可愛いんだけど。

「ここはどこなんだ?」

辺りを見渡すと真っ白だった。床も壁もない空間だ。そこにポツンと少女がいるだけだ。

「ここは天界です」

はて? 天界とはなんぞや?……あぁそういえば死んだんだった。ということはここが天国なのかな? それにしては殺風景だけど。

「そうですか……」

「信じていませんね?」

そりゃいきなりこんなところに連れてこられて、はいそうですかなんて信じられるわけないよね。

「まぁいいでしょう。あなたはまだ死ぬ予定ではありませんでした。しかし事故に遭ってしまいました。そこで私はあなたを生き返らせようと思っています」……へぇーそんなことができるのか。それはすごいな。でも何か胡散臭いんだよな。本当に生き返らせることが出来るならもっとこう……派手というか……あるはずだよな?

「それで生き返ったとして俺はどうなるんですか?」

「特に何もありません。今まで通り生活できます」……嘘くさいなぁ。何か裏がありそうだし断るか。

「ではそういうことでお願いします」

「分かりました。では早速いきましょう」…………ん? 今この人なんて言った? 行く? どこに?

「あのーどちらに行くのでしょうか?」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る