【日々更新】コロナ禍の士業

第9話 ベトナムという相似形の兄弟国

正式な国名は、『ベトナム社会主義共和国』といいます。

この国名からも分かるとおり〈社会主義〉という政治体制を採っている国です。

ベトナムの国土は、日本の南に位置し、南北にＳ字型に細長く広がっています。

国土面積は３２９，６００平方キロメートルです。

いきなり、こんな数字を出されてもイメージは掴みにくいと思いますが、日本が３７７，７００平方キロメートルであることから、日本の国土面積から九州と秋田県を除いた広さとなると言えば、なん

となくイメージできるのではないでしょうか。

また、日本と同じく山が多く（国土の４分の３）、平野部には北の紅河デルタ、そして南のメコンデル

タという二つの大きな穀倉地帯を持っている自然豊かな農業国でもあります。

人口は、１億人に迫る９，４６７万人（ベトナム統計総局２０１８年）であり、日本と同様にほぼ単

一的民族、そして、現在のところ激しい宗教的対立もありません。

アジアにおいて、〈人口１億人〉〈単一的民族〉〈宗教的対立なし〉というキーワードで結びつけることができるのは、日本とベトナムだけと言えるでしょう。

このようにまるで〈兄弟〉のような相似形の国が、日本とベトナムなのです。

さて、ベトナムの著名な都市といえばハノイとホーチミンです。

現在のベトナムは、北部の首都ハノイと南部の商都ホーチミンが牽引し発展しているといえます。

一方、中部は、ようやく沿岸部のダナンに開発が入ってきましたが、北部や南部に比べたら〈貧しい〉のが現状です。

さらに、台風等による水害も多く、２０２０年後半にもフエ市を含めた周辺一体が床上浸水しているように社会経済及び自然環境が厳しいのがベトナム中部であり、だからこそ、そこに住む人々は、非常に真面目で勤勉と言われています。

ただ、真面目で勤勉だからこそ〈搾取〉の対象となる傾向にあるとも言えます。

これは、日本に来る技能実習生の多くが、ベトナム中部出身者であることからも理解できるでしょう。