ウィー・アー・プレイヤーズ! ~現代社会に突然レベル・スキル制なら、ダンジョンもどっかにあるんじゃないですか? ……だめ? ない? ……ある? ある感じ? ……魔石は?~
04 「そいじゃ、死ぬにせよ、生きるにせよ、楽しくな!」
04 「そいじゃ、死ぬにせよ、生きるにせよ、楽しくな!」
壱番街の外れ、弐番街入り口に立っていた
石造りの殺風景な狭い部屋には、床一面、大きな魔方陣があるっきり。
当初、ダンジョン内は階段で上り下りしてたらしいけど、それだと2階、弐番街に入ってすぐパーティ同士がかちあってしまい、誰もロクに攻略をすすめられなかったそうだ。なので今はこうして、弐番街のスタートポイントに設定された100カ所のウチ、ランダムな場所に飛ばされる形式になっているという。なお帰りも、100カ所のウチどれかから転移で帰れるようになっている……けど、行き来しやすいポイントは格好の待ち伏せポイントでもあるので、そこら辺は常に気をつけてないとバカを見るって話。
「……それじゃ、最後の確認だ。誰か1人でも傷を負ったら速攻戻る。レベルが1でも上がっても速攻戻る。っていうか1戦したら戻る。それでいいね?」
僕はみんなを見渡して最終確認。
「はいはーい、ほんとに心配性なんだから、竜胆はー」
色葉は
「ボクたち、まだ
ショップで買った、ジョギング用みたいにスポーティな服装のリサさんは、少し不安そうに。一応手には、こちらもショップで買った、護身用のカーボン・シールド……というとカッコいいけど要するに、機動隊の人が持ってる盾の、小さくて軽いやつ。スキルはないけど、ないよりはマシだろう。どちらも改造して、防御力は高めてある。
「ぐげげげ! なにを言っておる! 自分たちの力はすべて、敵を打ち倒すことに専念させるべきだ! 回復なんぞ臆病者スキルよ! かっこわるー! ぷっぷくぷー!」
ナイフをくるくるともてあそびながら、スライ・スライ。いつものマフィアスーツに、今日はボルサリーノ帽まで。しゃべらなかったら、って限定つきだけどちょっとカッコいい。
「将来的にはとりたいけど……要求総SPがハンパじゃないからなぁ……当面はポーションでしのぐしかないよ」
僕は家から着てきてるジャージ。とはいえこれも、改造してあるけど。なお僕は
回復魔法スキル、ってのもどうやらあるにはあるようだけれど……前提スキルの数が6つ、7つ、で到底まだ手が届かない。魔法じゃない医療系のスキルもあったけど、こっちもこっちで5つか6つ。
とにかく、今は怪我をしないように立ち回っていくしかない。ポーションにしたって今の僕たちの手持ちじゃ、それぞれのサブウェポンをそろえたらもう無一文で、後々追ってきたハーグスさんが届けてくれた3本程度しかないんだから。
「じゃ、いくぞ……みんな」
全員で魔方陣に乗り、輪になって手を繋ぐ。こうしないと、それぞれ別の場所に飛ばされてしまうらしい。腰に
「…………転移」
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