02 九鬼城砦壱番街

 悪鬼ゴブリンによる地球の征服を考えた悪鬼王ゴブリン・キングは、領土を拡げるよりも先に、悪鬼ゴブリンたちの強化を考えた。

 置かれた環境によって無限に変化、進化するといわれる悪鬼ゴブリン。それは悪鬼ゴブリン投げナイフ飲み士、悪鬼ゴブリン大森林だいしんりんそり乗り逆走部隊ぎゃくそうぶたい、のような、なぜ存在するのか本人にもわからないスキルとジョブを作り出すことが多いけど……


 ……そんな進化をする可能性が、あるなら。


 いつかは悪鬼世界破壊者ゴブリン・ワールド・デストラクター悪鬼皇帝ゴブリン・エンペラーのような悪鬼ゴブリンも生まれるかもしれない。

 王は、意図的に修羅の世界を用意して、意図的に淘汰圧(用語解説※1)を作りだし、意図的に悪鬼ゴブリンたちを、進化させようとしている。


 それが、九鬼城砦くきじょうさい

 別名、冒険者プレイヤーの街。


 ……そう、スライ・スライが言ってたプレイヤーという言葉は、単純に、日本語を知った悪鬼ゴブリンたちが、冒険者に当てたルビらしい。がっかりするような、わくわくするような、なんとも奇妙な気分。そりゃ、冒険者はプレイヤーだろうけど……。

 ここは地球に侵略した様々な異世界の様々な種族たちがパーティを組み、九鬼城砦内の悪鬼ゴブリンを狩り、あるいは狩られ、ひたすらに強さを追い求める街。




「…………マジ、か」


 【九鬼城砦壱番街】と書かれたネオン門を前に、僕は呆然と呟いた。新宿しんじゅく歌舞伎町かぶきちょうのやつによく似たそれは、歌舞伎町じみていながら何一つ歌舞伎町ではない街を照らしている。




 在りし日の新宿を思わせる喧噪。

 でもそれは全部、モンスターたちのどんちゃん騒ぎ。




 使い込まれた革鎧を着込み、大剣を背負った独眼巨人サイクロプスは、5メートル近い身長が天井の魔灯ランタンに当たりそうなのか、少し腰を折って歩いている。

 ほぼ全裸に近い手のひらサイズの妖精フェアリーは、半透明のガウンじみた服をひらひらさせながら彼の耳元まで舞い上がって、しきりに同じような……嬢? が手招きする看板の小さな店を指さしている。どう考えても、彼は入れないだろうに。

 その横には毒薬の紫・廃墟の赤錆・墓場の苔、の3色をCIコーポレート・アイデンティティカラーにしているらしい、PKPKピカピカってコンビニ。悪鬼ゴブリンの店員が似合わない制服を着て、はつらつとレジを打っている。かごいっぱいに怪しげなラベルの貼られた瓶を詰めて会計をするのは、頭のない金属鎧、デュラハン。空中でなにかを動かすような仕草は、メニューからお金を払っているんだろう。コンビニの窓際には九鬼城砦完全読本くきじょうさいかんぜんとくほんVol.3ってムックを立ち読みしている、眼鏡をかけた大魔猿コングと、その半分ぐらいの鰐妖クロコル


「ふむ……オレが出てきた時分よりやはり、大きくなっておるな」


 街を案内すると張り切り、僕たちの先頭に立つスライ・スライは、懐かしそうに目を細めながらあたりを見回した。


「だ、大丈夫ですか、ほんとにボクたち……? 人間、ですけど……」


 街に入ってからびくびくしっぱなしのリサさんは、怯えた声。無理もない。彼女の真横に出ているラーメン屋台、店主は豚人オークで客は全員、今さっき連続猟奇殺人から戻りました、っていう血まみれの混合獣キメラに乗った、血まみれすぎて種族もわからない人。称札タグによると血屍妖ブラッド・ガシュックって種族らしいけど。


「ふふ、言ったろう。ここでは誰もが等しく経験値でしかない。人間だろうとモンスターだろうとな。人間の冒険者は少ないが、いないことはない。無論、人間を見るとお腹がすいてくるなあ、みたいな種族はすげーいるけど。でも、ほらあそこ!」


 繁華街の大通りを進んでいくと、突如、場違いじゃないかってぐらいしっかりした作りの建物が見えてきた。粗雑な作りの貸しビルや、一押しすれば倒れそうなバラックと違い、明治時代に西洋建築を意識して建てられ今では文化財です、みたいなレンガ作りのやつ。

 入り口に掲げられた青銅の看板には、重々しい字で書いてある。


RMTリムト銀行、新宿繚夜りょうや本店……」

「上はその限りではないが、少なくとも壱番街で人間に手を出す馬鹿はおらん。鳥の腹を割くヤツはいない、と、おまえらの言葉であるだろう?」


 ……それは日夜お肉やさんが普通にしていることでは……?


「…………あ、金のガチョウね。金の卵を産むガチョウの腹を割くヤツは、いない」

「うそマジ!? そんなの持ってるの人間!?」

「……あー、うん、持ってる持ってる」

「すっげー……ね、ね、今度見して、見して」

「あー……今度ね今度ね」


 訂正が面倒くさくなってそのままにした。目の前の光景の方が、スライ・スライの頭より遙かに衝撃的だったからだ。


 RMTリムト銀行。

 文字の意味不明さに、事前に説明を受けている僕でも首をひねりそうになる。

 なんでもここは、モンスターたちが魔石をRMTリムトに換金したり、口座を開いて貯金したり、商売のために融資を受けたりする……


 ……そう、銀行。


 モンスターたちには人間のように、RMTリムトをシステム的に手に入れる手段がない。交易銀行バンクと似たようなスキルは各種族にあるものの、それはRMTリムトではなく、各種族が元の世界で使っていた通貨としか換金できない。しかもそれが実物で亜空筺ボックスに入れられ、スキルを使ってメニューからやりとりはできないらしい。なので王は新宿を落とす際に残していた人間たちを雇い、銀行を開かせた後、この街の通貨をRMTリムトに定めた。

 RMTリムトは魔石や、マジックアイテム、魔の要素を含むものを交易銀行バンクスキルを使って換金しないと手に入らない。そして実態はなく、ステータスに表記されているだけの、いわばデジタルマネー、仮想通貨。けど、今この地球に居るステータスのある存在なら、誰でも気軽にメニューからやりとりできて、複製はシステム的に不可。流通量のコントロール的なことはわからないけど……授業で習った気がする、価値を保存するって貨幣の主な役割を考えると、かなり適切なものなのかもしれない。それにしても……ここのモンスターたちは、自分たちのコア、命の元となっている魔石を元にした通貨って……気にしないのか、と問いたくなるけど……


 ……そもそも「僕たち悪鬼ゴブリンを殺してレベル上げしませんか?」って街がここまで賑わっていると、そんな問いは無意味だな、ってのは僕にもわかる。それに、地面を掘ったら出てくる希少鉱物よりも、命を元にした魔石をベースにした貨幣制度っていうのは、信頼度でいえば上かもしれない。流通量が急に増えすぎて価値が暴落する、みたいなこともあんまりないだろうし。




 この街を作ったヤツの計画が、僕にはびんびん感じ取れる。




 人間を都市システムの中に抱えることでRMTリムト、通貨を作り、誰にとっても不便なはずの日本語をスキルシステムで簡略化して共通語とし、自分たちの命/経験値/魔石を観光・輸出資源として、街を栄えさせる。やっていることの一つ一つは気が狂っているとしか言い様がないけれど、全体で見ると、つまり……




 文明を作っている。




 手段や度合いはかなり違うけど、これはきっと、僕たちのご先祖様が発展していった時と、だいぶ似ているだろう、って気がする。




 怖がるべきか、それとも感動すべきなんだろうか?




 もしくは、ここを作ってる、元人間の転生者だったという悪鬼王ゴブリン・キングの、一番好きだったゲーム、もしくはなろう・・・がなにか想像すべきだろうか? いや案外、地方創生関連の人だった、とかかな? 地方創生のイベンターならゴブリンの町おこしも余裕です、的な……。さておき。




「あー……ここの人たちは、解放? したりしなくて、いいんだよな」


 自動ドアから見える、窓口の中に見える人たちを見ながら呟く。銀行の受付の人にしか見えない人が、内部に通帳と印鑑を飲み込んだスライム(かわいいタイプのヤツじゃなくて、洋風のドロドロやつ)相手にたぶん、定期預金かなにかの案内をパンフレットを差し出しながら勧めている様子は、とんでもなくシュールだ。


「今残ってるのは、好き好んでここにいるヤツだけだ、人間の街に戻してやったら、逆に迷惑がるだろうな」

「え、そーなの?」

RMTリムトを通貨にする案を王に入れ知恵したのは、こいつらなんだ。なんと言ったか、元は新宿の、トシカだのショケンだの、そういった連中だったらしい」

「……あー、投資家、証券、それがらみの人たちってことか」


 だんだん、話の深いところが見えてくる。




 つまり……レベルアップの日を生き延びた投資家やら証券の人やらが……

 ……モンスターの経済を牛耳ろうとしている……?




 いや、あるいは、これからの経済の潮流、トレンドはモンスターが作るとして、いち早くそれに適応した。レベルアップの日以降、大暴落株となった各国の政府、それが作る円やドル、それで動く企業にきっぱり見切りをつけて、金本位制ならぬ魔石本位制のRMTリムトに鞍替えし、それを扱う中枢に、自分たちを据えた。舌を巻くほかない変わり身の早さだ。


「す……すごい、ですね、たくましさが……」


 リサさんはあきれたような、感心したような口調。


「え、全然わかんないんだけど……脅されて働いてるんじゃない、ってこと?」

「そ、そういうことだと、思います。むしろ……モンスターを脅せる立場に、いるんじゃ、ないでしょうか。RMTリムト、通貨の発行を、握っているんです……で、でも、好きにお金を刷れるわけじゃないから、そこまで強くはないでしょうけど……」

「いーや、連中は強いぞ、オレたちより。ゼキンの力はすさまじい」


 スライ・スライの言葉を聞いて、僕は思わず叫んでしまう。


「うそ、税金まであんのここ!?」

「最初は皆理解もできなかったが、喜んで払うようになった。この街はほとんど、その税金で大きくなっているからな」


 へたすると失業保険とか国民健康保険とかまであるのかもしれない……と想像すると、笑い出しそうにさえなってしまった。悪鬼ゴブリンが病院に行って、保険証を忘れて自費診療になって後日精算してるところはかなりシュールだ。


「大きくって…………ひょっとすると……あ、建物とかも……?」

「ああ、なんでもある。建材やら服やら食料やら、便利なモノが目白押しだ。あの銀行のビルも、交易銀行バンクスキルを鍛えていた人間が、ショップで買ったものだと聞く。1日で建ったというから、建物自体が丸々売っていたのだろう」

「でも……モンスターから税金なんて、どうやって徴収……」


 そこで、あ、と気付いた。

 スライ・スライはにやりと嗤う。


「その通り。交易銀行バンクのスキルを最上級まで進化させると、周辺地域での収入を、本人の承諾があれば自動的にいくらか徴収できるようになる」

「……断ると?」

発動者・・・に、これこれこういうヤツが脱税した、と、ツーチが飛ぶ。するとこの街の治安部隊、悪鬼王近衛兵ゴブリン・ロイヤル・ガードが直接取りに来て、3回目であれば街から追い出される」


 言葉とは裏腹、スライ・スライは首をかききるジェスチャーをして言った。


「……にしても、たった2日……いや、そうか、この中は、2年が過ぎてるのか……でもそれにしても、進化が早すぎじゃないか……?」

「元々我々のいた世界でも、そういった決まりがなかったわけではない。ゴブリンはまったく関わっていなかったがな。だが王はこれを悪鬼革命ゴブリン・レボリューションと呼び、ひたすら推し進めている。地球に来たからには、地球を征服するにふさわしい種族になるべきなのだ、と。それに入れ知恵しているのが……」


 と、少し先にある町内掲示板みたいなものの前に走るスライ・スライ。こんこん、と1枚のポスターを叩く。


「このおじさん」


 壱番街広報、と書かれたそこには、信じられないことに「役所からのお知らせ」的な、誰が行くんだろうと謎になる伝統行事のお誘いや、最近越してきた方への案内なんかが張ってある。そして横に大きく……




「……都知事」




 おじさん、というにはエネルギーに満ちあふれすぎている写真だった。

 ぴっちりてかてかオールバックにツーブロック、かなりムキムキで、結構日焼けした体をライトブルーのスーツに押し込んだ、まさしく営業ソルジャーって感じの人。

 都知事、檜原要太郎ひのはらようたろうは、そんな顔写真と一緒にちょっとしたコラムを載せていた。強さは肉体やスキルだけのことではなく、経済もまた強さです、だってさ。


「ゼキンとやらが最後まで理解できなかった双頭族ツイン・ヘッズが数十人で襲ったりもしたが、この御仁は王に頼るまでもなく、人間たちの伝説の聖剣、フゥ・クー・リンとやらで返り討ちにしたという話だぞ……と、ここだここだ」


 慣れた足取りで雑踏を歩くスライ・スライに、なんとかついていく。そして彼が銀行横にあるウェスタン風な建物に吸い込まれていったのを見ると……


 ……僕たち3人とも、ごくり、唾を飲んだ。






〈冒険者ギルド 新宿繚夜本部〉






 たしかに、看板にはそう書いてある。


「……おい、どうした? はやく来い来い」


 いぶかしそうな顔で振り返るスライ・スライ。僕らは顔を見合わせた。みんなの顔には不安と興奮と緊張……そして、雑に絡みに来るパイセン冒険者の想像図が複雑に入り交じっている。僕らは互いに言葉なく頷いて、スライ・スライのあとを追いギルドの中へ歩みを進めた。










※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

※用語解説

※1 淘汰圧

 淘汰とは進化において、世代を経ることで特定の形質を持った生物個体の割合が減少していくこと。逆は選択。選択が働く要因を選択圧、淘汰が働く要因を淘汰圧と言う。

 たとえば、とある鼠の集団において、3割の鼠が厚めの毛皮を持っており、残りの7割は薄めの毛皮を持っていたとする。どちらも繁殖する機会が十分にあり、生存にはなんの問題もない。しかしここに氷河期が訪れ、7割の薄めの毛皮の鼠は生存が困難になっていった。彼らは世代を経るごとに徐々に少なくなっていき、氷河期が続いていく限り、この鼠の集団では多数派の鼠は厚めの毛皮となるだろう。

 この場合、薄めの毛皮の鼠にとって氷河期が淘汰圧として働いた、あるいは、厚めの毛皮の鼠にとって氷河期が選択圧として働いた、といえる。

 ただし進化を考えるに当たって、正解や意思は存在しない、ということに留意しなければならない。上の例で言うなら、厚めの毛皮の鼠が10割になったところで、環境変化により生息地域が熱帯化する、といったことも考えられる。ある環境に適応した姿はだいたいの場合、別の環境には適していない。今度は厚めの毛皮の鼠が数を減らしていくだろう。もっともその時にはまた、この厚めの毛皮の鼠の群れの中で、有用な突然変異を持った個体が生まれているかもしれない。あるいは生まれていないかもしれないが……それは誰にもわからない。突然変異は、突然なのだ。予想はできない。できる、という方は私だけにこっそり、来年に10,000倍になる仮想通貨を教えてほしい。

 また鼠たちは、氷河期に適応しようとして毛皮を厚くしたわけではない・・・・・・。これは無目的な突然変異によって毛皮の厚くなった鼠が、たまたま・・・・氷河期を生き抜くのに適しており、偶然・・生き残り、その結果必然的に・・・・繁殖していった、ということである。

 人間としては、ここに理由、意思があるのだ、と思ってしまう。

 しかし自由意志の存在証明はさておくとして、明らかに意思を持っていないであろう細菌やウィルスの世界においても、この一連の流れ、進化のプロセスは変わらず見られる、という点に留意してほしい。細菌は自ら望んで排泄物を分解する能力を手に入れた、と考えるのは、だいぶ楽しいが……

 ……しかし実際のところ、これはインターネット上のポルノと同じだ。

 どのような環境(ジャンル)であれ、そこに生息している種が必ずいる。

 生き物は生きていく物であるから、そこで生きるだけだ。

 人間はそこに意味を見いだすが、自然が意味を持つのは、宗教の世界においてのみである。科学は意味を必要としない。できない、と言った方が正しいが。

 一般語彙の中に組み入れられ、ポジティブなニュアンスを持った進化という言葉だが、本質的にこれは、雨が降り、やがて海に流れ着き、蒸発し、雲になり、また雨が降る、といった、物理的な現象が連なるプロセスでしかなく、ここに善悪は存在しない。地球が回るのは善である、とは、さすがのガリレオも言わないだろう。

 進化が善であるとするのは、地球が回ると主張するのは悪である、とさして変わらない行為だ。観測可能な世界の中には、観測可能な事実しか存在し得ず、それ以外のなにかがあるように見えてしまうのは主に、我々の頭の中に、それが存在しているからだ。果たして頭の中にだけ存在しているものを、科学的に、存在していると言える、とすべきだろうか?

 自由も平等も実在しない。それらは科学的に観測可能なものではないからだ。しかし自由と平等を実践しようする人間はいる。科学的に観測するのはいささか困難ではあるが、ゼロである、とは言えない。

 あるいは10,000円という概念は実在しないが・・・・・・・・・、一万円札は確かに実在・・する。

 我々はこのあたりでよしとすべきだろう。

 核戦争後のポストアポカリプス世界で数千年が過ぎたとして……放射線を通さない頑丈な毛皮と、獲物を引き裂く牙と爪を獲得し、代わりに知性が著しく減少し、道具を作らなくなり、言葉を話せなくなり、集団行動を否定する、新たな人間がその数を増やしていったとしたら、そのときにもやはり、真摯な科学者なら、こう書かなければならない。

 人間は進化した、と。

 ……もっともその時にはもう、文字を書く必要はないだろうが。

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