第2話 透き通る肌……。

朝……僕は目を覚ます。


昨日のことを想い出す。

僕は、ガバッと、ベッドから

起きて


慌てて時計を見ると……?!



《あぁ10時半か……。》


のどが……カラカラだった。

仕方なく、下の階へと降りていく。



【和也ー?和也!!】


母さんが……僕を呼んでいる。


【なんか用……?】


下の階へと着くと、母さんは、

不思議がっていた。



《近ごろ、雨が降らないわねぇ。

  和也?なんかあった?》


ドキィッ!!僕は寝起き状態で

焦った。思わずしゃべって


しまっていた。



《うん、まあまあ。カワイイ人を

見付けて、思い切って声をかけたんだぁ。また逢えるかなぁ?》


僕が……ミネラルウォーターを


冷蔵庫から、出して飲んでいると……。




母さんは、突然……へぇ。と

興味を抱いていた。



【どんな子??どんな子??】


母さんは、まだまだ若い。

他の生徒さんの親御さんと

比べると、浮いてしまう程に若いのだ。



だから、気兼ねなく何でも


話せる。


《とても……そうだなぁ。

ふわふわっとして、つかみ所が

ない女の子でさ。


ついつい。一目で分かったんだ。


この子なら。って思えて、

ハハハ。恥ずかしいから。まぁ

この辺で……。》


母さんは、近ごろ僕が……

ふせっていたので、とても


嬉しそうに、僕の話しを聞いていた。


母さんは……ニコニコしながら、



【そう。そう。ふふふ。】


良いわねぇ。青春かぁ。

母さんは……昔を想い出すかの


様に……甘いため息を付いた。



【そっかぁ。和也がねぇ?ほぅ。】


《ちょっとコンビニ行ってくるよ?母さん、何か欲しいものあるか??》


《ふふふ。その女の子とやらに

いつかきっと、逢いたいわ。》


僕の方が、照れてしまった。

【じゃあ、行ってきます!】



ドアーを、勢いよく開けると、



またまた晴天モードだった。

僕は……昨日の場面を



想い出す。


あの女の子に……田中さんだったよな??



ラインとか交換しちゃおうかな??


ドキドキ感とワクワク感が……


僕の気分を高揚させる。

必然的に、足早になり……



遂には走り出していた。



はぁはぁ。コンビニに着くなり


僕は……田中さんを探し出した。

キョロキョロしていると……




【ねぇーーーっ君ーーー!!】


声の方を、振り向くと……


僕は……また、視線を追い掛けてしまっていた。





そこには、晴天だと言うのに、



昨日の僕の傘を大切そうに持って

僕に向かって、



ふわふわの彼女が……


手を降っていた。





彼女は、片手に僕の傘……


片手に缶のココアを持っていて、



僕を見付けるなり、走り寄ってきた。

僕は……緊張していると、



樹里さんは、



ココアを僕の手の中に、

【はい!ちょっと冷たくなっちゃった!へへっ。ゴメンね?】



僕は……ココアを受け取ると


彼女の手を、離さなかった。


僕は……うつむきながら……

彼女を、引き寄せた。




《??!……え?!……》




天気は、晴天だと言うのに


少しだけ……雨がパラついていた。



僕は……彼女を引き寄せ


きゅっと、抱き締めた。




僕の心臓の音が、聞こえる。

《ドクン……ドクン……ドクン》



彼女は……抱き締めていると


《ゴメンね?……。》と

小さくつぶやいた。




【 私は……他に、、、

好きな人、、、居るから。


だから。……  ゴメンね。】



最初から、分かったんだ。


彼女は……とても、幸せそうで



他に好きな奴が………居る。

僕にとっては、




どうでも良かった事だった。


《 僕は……君を守りたい

    んだ。好きな奴が……

  居たとしても、僕は……》



彼女が……僕の腕の中で、


ふふふっと、笑っていた。

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