対策を考えよう②

「全く。男子ってば……ほんと変態なんだから」


 黒髪を靡かせ、やれやれといった様子の真矢。


「鞠瀬、お前意味分かるのかよ」

「へっ? ま、まぁ……分かるわよ」

「なるほど。真矢さんは男だったと」

「ようこそこちら側へ」

「ち、違うわよ! 2個上の兄がいるからその、そういうのは慣れてるというか……」

「「なんて理解のあるいい妹なんだ……」」

「2人してその顔やめてよ!」


 ジーンと感動する律也と海。

 彼らだけではなく、途中から話を聞いていた男子生徒までも感動していた。


「それで……どうするの、由里香は」

「あー……」


 3人して由里香の方を見る。

 由里香は未だにうつ伏せのままで何やらぶつぶつ言っている。


「どうするって言ってもな……。大量のティッシュのインパクトは絶大」

「言い訳もできない」

「はい、終わり」

「律也今までありがとうな」

「海……。俺の方こそいい思い出をたくさんありがとう」


 親父と母さんにも手紙……書くか……。


「だからそうやってすぐ諦めないの」

「どうすればいいんだよ」

「簡単な話じゃない」

「思いついたのか! 早っ、さすが我らが委員長だわぁぁ〜〜」

「惚れ惚れするわ〜。前前前世だったら即プロポーズしてた」

「口先だけの褒め言葉ありがとう」


 真矢はこほんっと一息つき。


「大量のティッシュとその使用理由が由里香バレた。で、由里香はそれで今パニクってると……」

「そうだな……」

「ようはそのティッシュよりインパクトとか多い事が起きればいいのよ」


 それ以上に大きな事って人類に存在するのか?


「分からないって顔してるね、江藤くん」

「全くわからん」

「だろうね。江藤くんが一番疎いもんこの話題」

「……?」

「俺はわかった」

「さすが海くん。あのね……告白よ」

「はい?」

「だから……由里香に告白するの」

「何を?」


 ティッシュでしてましたってか?


「違う違う。好きって告白するの。江藤くん、由里香のこと好きでしょ」


 ……………え??????





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