【KAC20223】わたしが思うカクヨムでの第六感

竹神チエ

6が来ると思ってました

 いつか「6」の数字が付くお題が来ると思っていたんですよ。


 そう、T子さんはいいます。


 だから「第六感」を見て「ほらね」と思いましたよ。

 まさに第六感です。


 どや、とT子さんは珍しく元気です。

 けれども、T子さんが予測したお題は「6回目」「6周年」「600文字」でした。「第六感」ではなかったのです。


 わたしに第六感はないんでしょうね、とT子さん。


 今日は晴れだからお洗濯いっぱいしよう。そう張り切って洗濯機をぱんぱんにした日にかぎって、空はくもり、洗濯物は湿ったままになるそうです。


 でも洗濯物はまだいいんですよ。そうT子さんは続けます。


 猫のトイレ砂(システムトイレ用)を妖怪小豆洗いのようにジャラジャラ洗ったのに、くもって全然乾かなかった……。そんな時、T子さんは、湿った砂を前に、がっかりするそうです。


 そもそも、なぜ砂を洗うのか――少しでも節約するためです。新品に交換するのは、洗っても臭くなったときだけだそうです。


 でもトイレはふたつありますからね。

 片方が湿ってても大丈夫です。


 そう語るT子さんの家には、二匹の猫がいるのでした。


 こんな風に、T子さんの第六感は当てになりません。

 そういう話なのですが、あいにく、まだ600文字ありませんでした。


 そんなわけで、T子さんはお題からものがたりを考えました。


 第六感から探偵を連想し、さらに第六感と霊感がごっちゃになって霊感探偵を生み出したのです。決め台詞は、「ぼくの第六感がいうのさ。きみが犯人だとね」です。


 けれども今回もキャラが誕生しただけで筋書きはさっぱりなのでした。


 無理ですね、ものがたりで参加するなんて。


 T子さんはすっかりあきらめています。

 ですから、いきなり猫のトイレの話なんてしはじめたのです。


 いよいよカクヨムから遠くなりましたね。わたしが指摘しますと、T子さんは、そんなことありませんよ、と反論します。


 カクヨムでも第六感が働いたのだと思うことがあります。

 そう言い出したのです。


 そろそろあの人は近況ノートを更新するだろうな、新作を公開している気がするぞ、そう思うと、やっぱりその通りだったりするんです。まさに第六感です。


 なるほど。そういうことはあるかもしれません。


 わたしが、T子さんも第六感がちゃんと働くのですね。そういったところ、T子さんはぎくりとしました。そして白状するのです。


 わたしの経験ではありません。そういう話を聞いたことがあるだけです。


 まさか他人のエピソードまで引っ張ってくるとは、いよいよカクヨムにからめてお題を消化するのが難しくなってきているようです。


 このことは第六感に頼らずとも、わかってしまう事実なのでした。

 

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